プリマハム、2020年春の新商品は「一皿のごちそう」やレンジ対応商品など47品

左からプリマハム筒井課長、竹内常務
〈リニューアルは17品、レンジトレイを強化、常温商品やベーコンの大容量パックも〉
プリマハムは1月31日、東京都品川区の大井町事業所で2020年度新商品発表会を開いた。20年度春のラインアップは新商品47アイテム、リニューアル17アイテムの計64アイテム。前年の発売以降、好調に推移している「一皿のごちそう」シリーズをはじめとしたレンジ対応商品を拡充させ、料理メニューのほか、おかずやおつまみにも分野を広げた。

おつまみ・間食シーンに向けてサラミ・カルパス類のラインアップを増やし、常温商品も新たに投入している。シェア1位のベーコンでは、切り落としタイプの大容量ボリュームパック(250g)を新たに追加し、バリエーションを広げた。

発表会では、冒頭、高橋荘次総務・広報部長が直近までの概況に触れ、「昨年同期と比較すると、流通市場環境の厳しさが増していることと、企業間競争の激化および国内外の家畜疾病問題の影響もあり、厳しい状況となっている」としたうえで、「全体的には昨年の数値は捉えることができたと思う。ハム・ソーでは、主力の香薫あらびきポークウインナーは好調で、4~12月の販売数量は前年比118%で推移し、とくに12月は130%を超える伸びで、売り場の定着を感じた。バンドルタイプだけでなく、ジッパー付きの大袋が順調に伸びているのが好調な要因。ベンダー事業に関しても上半期までの好調を維持し、順調に推移した」と説明。その後、竹内俊彦常務執行役員開発本部長と筒井光章開発本部商品企画部第二課長が新商品の開発経緯や特徴を紹介した。

新商品のうち、昨年発売したチルドのレンジトレイ「一皿のごちそう」シリーズは、「四川風麻婆豆腐」と「回鍋肉風 辛みそ煮込み」をラインアップに加える一方、「ハンバーグ」「チーズハンバーグ」をリニューアルした。

さらに、レンジトレイでは「DELI TSUMA」「つまみ鶏」2つの新シリーズを投入。「DELI TSUMA」は短時間で調理ができ、チルドならではのおいしさが味わえ、おつまみやおかずにも対応可能な商品で、「チーズタッカルビ風」など3品を投入する。

「つまみ鶏」はレンジで簡単にトレイのまま調理できるおつまみシリーズで、鹿児島工場で九州産鶏肉を使用、皿を汚すことがない簡便性の高い商品となっている。「九州産砂肝スモーク」など計6品を展開する。

発表会で筒井課長は「レンジトレイでは、とくに加工食品系で即食をテーマにラインアップを図り、簡便コーナーなどの展開を取引先に提案している。昨年発売した『一皿のごちそう』はラインアップ数が少ないため、売り場をつくることが難しい面もあったが、今回はしっかりとラインアップを強化して、おつまみ、おかず、夕食時の本格的なメニューと、それぞれの食シーンを提案していきたい」と説明。竹内本部長は「最近はフードロスへの心配から、弁当や賞味期限の短い商品の品ぞろえが薄くなっている。

パートさん不足もあり、とくに夕方のピーク時の品ぞろえほど少なくなってくる。そこに、こうした日持ちがあり即食ができ、冷凍食品やレトルト食品とは違った、チルド商品ならではのおいしさを今回、表現できたと思う」と期待感を示した。

〈畜産日報 2020年2月3日付〉