15年度アイス市場、6%増4600億円、主力ブランド再活性化

アイス市場が拡大している。主要各社は、原材料高騰を背景に期初(15年4月)に価格改定を実施したが、15年度のアイス市場は前年比6%増の4600億円で着地した模様だ。3年連続のプラス成長を支えたのは、各社のロングセラー品の再活性化。これに上乗せする形で、デザート要素を強めた中間価格帯(140円~200円)、CVSオリジナル品などの高額品が下期をけん引したことも大きい。「子供のおやつ」「暑いから食べる」のイメージから確実に抜け出し、一段上のステージに立った。16年は各社、引き続きロングセラー品の強化に注力する。たださらなる市場拡大に向け、デザート要素の強いアイスを新規商品として登場させる動きも目立ち、これらで全体のパイが広がれば、5000億円のマーケットも夢ではない。

15年度アイス市場の最大関心は、期初の値上げによる消費動向だった。しかし森永乳業「MOW」の大幅刷新を代表例に、ロングセラー商品でミルク感やチョコ感アップといった中味リニューアル、短期サイクルでフレーバーを投入する仕掛けで、ブランドの再活性や鮮度感を保つことに成功。値上げは、消費者に違和感なく浸透したようだ。