【新春インタビュー】サンヨー食品・井田純一郎社長

–まずは昨年を振り返ってお話しいただけますか。
井田 即席食品工業協会のデータベースによると、4~10月の出荷価格ベースが袋麺、カップ麺トータルで前年同期比2%アップしました。日本経済は不透明な部分があり、「不況に入りつつある」と指摘する方もいる中、即席麺は比較的堅調といえるのではないでしょうか。袋麺がここ数年拡大していましたが、昨年は横ばいとなりました。伸びはいったん止まりましたが、引き続き高い水準にあります。カップは3%増となりました。当社の4~10月の出荷実績は前年を4%上回っています。昨年は消費増税があったため、4月はその影響があり、苦戦したスタートとなりました。ですが、5月以降に「サッポロ一番」が好調に推移し、急回復しています。秋には消費者キャンペーンを実施。大陳コンテストでは目標を超える5,000店舗以上に参加いただきました。さらに大々陳コンテストも33企業に参加いただき、大きな成果を上げています。袋麺では「サッポロ一番」シリーズが2桁増加と非常に好調でした。カップは「サッポロ一番どんぶり」「オタフクお好みソース味焼そば」が牽引してくれた形です。
–サッポロ一番が非常に好調です。
井田 おかげさまで50年近いブランドのブレない美味しさをご評価いただいているようです。ここ数年は生めん風のノンフライ麺が伸びていましたが、サッポロ一番はその間もトップブランドを維持してきました。一昨年の9月くらいからサッポロ一番の伸びが顕著になっています。少し潮目が変わってきたのか、ブランドを再評価いただきました。もちろん、何もしないで伸びたわけではありません。きめ細かいブラッシュアップを続け、キャンペーン、大陳コンテスト、バリエーション展開と様々な施策を実施してきました。

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