〈飯島社長「最大限に活用し、早期に軌道に乗せたい」〉
山崎製パン(株)(飯島延浩社長)は3日、神戸工場(兵庫県神戸市西区、西神工業団地)の竣工式、工場見学会、披露宴を開催。関係者約300名が集まった。神戸工場の生産能力(日産)は食パン17万斤、菓子パン類50万個。敷地面積5万5,984㎡、建築面積1万4,745㎡、延床面積2万5,511㎡。総工費約200億円。従業員数は約300人。同社の関西地区の新たな基幹工場となる。食パン、ランチパック、ミニパン、スナックスティック、ペストリー、ドーナツの6ラインを設置。同社の培ってきたノウハウと最新技術を結集した。「品質の安定向上と省人・省力を追求した高効率で生産性の高いラインを実現している」。食品安全衛生面ではAIBフードセーフティを基軸とした体制を整備。環境面ではCO2削減に対応する最新の省エネルギー機器の導入、全館でのLED照明の採用を実施。防災面でも地震対策や防火対策を強化した。

披露宴の冒頭挨拶で飯島社長は、「当社は本年で70周年という節目の年を迎えた。昭和41年に大阪・吹田で(株)山崎製パン大阪工場(現大阪第一工場)が完成し、関西進出が始まった。以来、関西での事業は順調に拡大。しかし、神戸地区ヘは当社のパンの良さを十分に伝えられず、事業展開はやや遅れていた。大阪第一工場の生産能力にも限りがあり、かねてから工場用地の取得を検討。その中、神戸市から西神工業団地に1.7万㎡の用地があると案内があり、申し込みをして結果を待っていた。その中、23年前の平成7年には阪神淡路大震災が発生。当日の夕方に神戸市から1日10万食のパンの依頼があった。同じく当日に農林水産省から10万食の災害支援の要請があった。状況がどうなっているのか、机上で考えていても分からない。翌日には山田(憲典)副社長(当時は専務)とともに、神戸市役所と兵庫県庁に行き、状況を確認してから20万食の供給を決定。私は大阪に一泊して東京に戻り、本社で供給体制を作り、山田副社長には現地に残って陣頭指揮をとってもらった。全国から営業や配送車を集めて、4月末までパン業界が一丸となって各地に供給を行った。その後、神戸市から『復興に向け西神の土地を取得してもらえないか』と申し入れがあり、購入して、工場と営業所を置いた。平成19年には冷凍生地の拡大に伴い、最新の設備を置いて、業績も新調している。神戸工場が稼働し大阪第一工場を移転することを目指しているが、いっぺんにできることではない。大阪第二工場、京都工場、阪南工場、岡山工場、広島工場からの生産移管分を賄うには営業活動も必要。2002年から取り組んでいるすべての仕事を種蒔きから開始する部門別製品施策・営業戦略、小委員会による『なぜなぜ改善』を行い、神戸工場を最大限に活用し、早期に軌道に乗せていきたい」とした。

続いて神戸工場建設に尽力した(株)梓設計と鹿島建設(株)に感謝状と金一封を贈呈。来賓挨拶ではパン産業振興議員連盟の渡海紀三朗幹事長、神戸市の玉田敏郎副市長、(株)日清製粉グループ本社の正田修名誉会長・相談役が壇上に立った。乾杯の発声は全日本パン協同組合連合会の西川隆雄会長が務め「今日は世界一の新しいパン工場を見せていただいた。パン屋から見てもここまで機械化ができるのかと思う。その一方、配置するところには人を配置して、一手間加えたパンを作っている」とコメントを贈った。

披露宴では神戸工場の横尾勝文工場長が工場の幹部を紹介して決意表明。中締めは飯島幹雄専務が行い「神戸工場を新たな原動力としていきたい」とした。

〈米麦日報 2018年2月6日付より〉