農林水産省はこのほど公表したマンスリーレポート2019年3月号のなかで、3年連続となる中食・外食など業務用向け販売実態の調査結果を明らかにした。

それによると、29/30年の精米販売量総体に占める業務用向け販売量の割合は「39%」となった。一昨年の27/28年調査では「37%」、昨年の28/29年調査では「39%」だったため、右肩上がりとされていた伸び率が鈍化している。

産地別に見ると、群馬が2年連続の1位(65%→69%)、前年4位の栃木が2位に浮上(63%→65%)、福島(65%→61%、前年2位)、山口(56%→59%、前年6位)、山形(55%→53%、前年7位)と続く。前年5位の宮城(57%→47%)、前年3位の岡山(63%→52%)は業務用比率が10ポイント以上減少した。なお、あくまで業務用向けの販売“割合”の順位であって、“数量”ではない点に留意のこと。

銘柄別では、1位宮城ひとめぼれ(8%→7%)、2位山形はえぬき(7%→7%)、3位栃木コシヒカリ(7%→7%)と変わらず、ベスト3銘柄だけで業務用向け販売量全体の約21%を占めた。
業務用向け販売割合の高い産地ベスト10

問題は29年産価格帯別の販売割合だ。相対取引価格の上昇(全銘柄平均価格税込14,307円→15,595円、1,288円高)に伴い、過半数を占める価格帯が「13,000円以上14,000円未満」から「15,000円以上15,500円未満」と2,000円以上の上昇を見せた。全銘柄平均価格の上昇以上に、業務用向けの価格が上昇した可能性を示唆している。ただし農水省は「全銘柄平均価格(15,595円)以下の銘柄が7割超となっている」と付記するに留めた。
 
今年の調査は、年間玄米取扱量4,000t以上の販売事業者を対象に、2017(平成29)年7月~2018(平成30)年6月の間に精米販売した数量(約320万t)のうち、中食・外食などの業務用向けに販売した数量を産地品種銘柄別に訊いたもの。
 
ただし、この場合の「業務用向け」とは、コンビニ、スーパー、弁当屋、給食事業などの「中食事業者」と、牛丼・回転寿司などファストフード店、ファミレス、ホテルなど宿泊施設といった「外食事業者」に販売した数量を指すのであって、「小売店等に精米販売し、その後、業務用に仕向けられたものは含まれていない」。また公表のなかで農水省は、「業務用向けには、主に米卸売業者から供給されるが、家庭内食向けには、米卸売業者経由の他に農家直売や縁故米等からも供給されるため、米卸売業者からの供給量のみで作成した当データは、業務用向けの割合が高く出る傾向がある」としている。
 
〈米麦日報 2019年3月12日付〉