〈需給俯瞰〉全米販DI 過去最低から一転、現状が過去最高の「77.1」/2019年4月時点「米販売動向調査」

全米販「米販売動向調査」DI推移
全米販(木村良理事長)は5月23日、会員卸を対象とした2019年4月時点での「米販売動向調査」結果を明らかにした。現状判断DI(過去3か月と比較した現在)は前回(1月)から実に53.0ポイント反発し、過去最高の「77.1」を記録した。なお、前回は過去最低の「24.1」。先行き見通しDI(現在から3か月先)は6.0ポイント反落の「47.1」。現状と先行き見通しとの開きは「30.0」となった。「主な回答理由」は以下の通り。
 
〈前年同月と比べた現在の販売量〉

▽スポットで業務用向け(おむすび)の大口受注が入ったため、販売数量は増加した。
▽GWの長期連休に入るため原料精米等を事前納品し、販売数量は増加した。
▽米以外の食材も価格高騰したため、弁当向けでは調整しやすいご飯の量が減少し、販売数量は減少した。

〈3か月前と比べた現在の動き〉
▽量販店を中心に、販売数量確保の動きがある。
▽1月以降、量販店用を中心に動きが活発になっている。
▽米穀専門店への納品が若干増加したため、米販売量は増加した。

〈3か月後の動き〉
▽4月以降は精米販売数量増を見込んでいる。それに伴い銘柄別需給の不均衡が影響し、玄米販売においても特定銘柄について多少回復するのではないかと想定している。
▽既存量販店の受注量が不安定なため、新規販売先からの受注が全体をカバーする動きになる。今後の動向は横ばいとなる見込み。
▽令和元年産に向けては、需給バランスや生育・作柄状況を注視していく。30年産米在庫の処分も始まるため、卸間売買の価格も下落していくのではないか。

全米販2019年4月時点「米販売動向調査」の「主な回答理由」

〈米麦日報 2019年5月24日付〉