ウォーターセル株式会社(新潟市、永井啓友社長)は2020年10月目処で、米取引市場「アグリノート米市場(こめいちば)」を開始する。農業系アプリなどを手がけるベンチャー企業で、Google マップを活用した営農管理システム「アグリノート」が代表的。既に大手米穀卸では、株式会社神明と株式会社ミツハシが「アグリノート米市場」への参加を表明した。

事前契約(播種前・収穫前)を原則とした「アグリノート米市場」は、米穀卸・実需者と、営農管理サービス「アグリノート」を利用する生産者とを繋ぐシステムだ。

具体的にはまず、買い手側がスマホやPCブラウザ上から専用アプリを通じて、産地品種銘柄や等級、価格などの「オファー」(買い注文)を出す。これには種子提供や営農指導などの細かい付帯条件を付けることも可能。一方、売り手側はそれらのオファーの中から希望に近いものを確認し、満額回答や増額などの条件を付けて買い手側に提示する。その後、アプリ上で取引条件がマッチすれば、契約成立となる流れだ。
「アグリノート米市場」システムイメージ

「アグリノート米市場」システムイメージ

「マーケットインの発想が重要なため、買い手側のオファーに基づいて取引できるシステムとなっているが、サービス開始後に生産者からの要望が多ければ『売りオファー』も検討していきたい」(ウォーターセル)。
 
2020年10月目処でサービス開始、原則事前契約のため、令和2年産米は取引対象外となる。また、基本的には検査玉を対象とするが、一部未検玉にも対応できる形でシステム開発を進めている。ロットは1口約200俵。
 
ウォーターセルはアプリを通じて取引プラットフォームを提供するほか、受渡不備や未払いリスクを少しでも低減するため、参加生産者から代金回収を委託される形で取引を担保する。同社は現物の発送を確認した後、買い手側から玄米代金を一時的に預かる。その後、買い手側による現物の検収が済んだ段階で、同社が売り手側に代金を支払う仕組みだ。
 
サービスのきっかけは、営農管理システム「アグリノート」参加生産者からの声が背景にある。「農業経営についての問合せを受けるなかで、やはり販売面に不安を抱える生産者が多かったため、販売先の候補を増やすためのサービスとして昨秋から検討を進めてきた。販売・調達の新たな選択肢の一つとしてご活用いただけるよう、システムをブラッシュアップしていきたい」。
 
なお、8月28日・9月11日・9月25日の19時から、Zoomを使った無料のオンライン説明会を開催予定だ。参加希望者は、「アグリノート米市場」公式サイトから事前申込が必要。

 

◆アグリノート米市場(こめいちば)公式サイト
https://lp.agri-note.jp/kome-ichiba/

 
〈米麦日報2020年8月24日付〉