【米麦関連23品目・2021年3月の消費動向】2020年の反動で全品目マイナス、2019年比では需要

米麦の品目別POSデータ総体(2021年3月・KSP-POS)
(株)KSP-SPは2021年3月のPOS(KSP-POS)データをまとめている。品目別売上(金額、数量、個当たり平均単価)のうち、米麦関連23品目を抽出。売上金額、売上数量とも23品目全てが2020年同月比でマイナスとなった。

参考として2020年3月(22品目、米粉は掲載していない)は、データの母数が変わるので単純比較はできないが、概ね前年のプラス幅よりも、2021年のマイナス幅の方が小さい品目が多数ある。3月は1都3県で緊急事態宣言下にあった(3月21日に解除)。内食需要は引き続き高かったと見られる。

米麦の品目別POSデータ総体(2020年3月・KSP-POS)

米麦の品目別POSデータ総体(2020年3月・KSP-POS)

 
2020年2月27日に政府は全国の小中高校へ臨時休校を要請(3月2日から)。パニック購買が発生し、マスクやティッシュペーパー・トイレットパーパーが店頭から姿を消した。食品も買いだめ需要が発生し、小麦粉、プレミックス、インスタント袋麺、カップ麺、スパゲッティ、乾麺、米飯加工品などの、常温で長期保存ができる食品が店頭から姿を消すに至った。
 
数量ベースで減少幅を見ると、スパゲッティが31.9%減、プレミックスが30.7%減と下げ幅が大きく、20%以上の減少幅となった品目も多数ある。ただ、2020年3月の実績は異常値といえる。2020年3月のスパゲッティの売上数量は前年同期比46.2%増、プレミックスは40.9%増。2019年比で考えると、内食需要は引き続き高い状態にあるといえる。
 
〈米麦日報2021年4月8日付〉