【マヨ・ドレ(野菜用調味料)特集】旺盛な野菜摂取意向で需要堅調、メニュー提案でバラエティ化進む

マヨネーズ・ドレッシング類は調味料分野にあって安定的な伸びを続けてきた。昨年も野菜高の影響はあったものの、マヨネーズはほぼ前年並み、ドレッシングは2%増となったようだ。また、野菜用調味料という観点では、サラダ用粉末調味料が注目されるほか、和え物用やスティック野菜用など様々な提案があり、野菜用調味料のバラエティー化が進んでいる。

15年のマヨネーズ・ドレッシング類の生産量(全国マヨネーズ・ドレッシング類協会調べ)は41万0043tで前年比0・3%増と微増。協会統計は業務用も含んだ実績。数年来、減少傾向にあったレギュラータイプ(JAs規定)は0・7%ながら増加し4年連続増加となった。メニュー提案による野菜以外の汎用利用などが進んだ。カロリーカットなどのマヨネーズタイプは協会の統計では3・2%減。12年をピークに減少傾向にあるが、大手メーカーの主力品は好調であり、一部のトクホ商品や業務用の減少が要因とみられる。「液状ドレッシング」はオイル入りのドレッシングで生産量は1・9%増加した。家庭用は順調。「ノンオイルドレッシング」は2・6%減。2年連続の減少となった。

家庭用市場規模でみると、マヨネーズ類(低カロリータイプやトクホ商品など「健康訴求」型を含む)は金額的にはほぼ前年並みから微増の540億円程度と推定される。値上げや消費増税の影響はほとんどなくなったが、昨年は夏から秋にかけての野菜高の影響が大きかったようだ。最大手のキユーピーがマヨネーズ90周年を機に大型キャンペーンを展開したことで、低下傾向にあった市場を刺激してほぼ前年並みを確保した。またレギュラータイプは炒め物やてんぷらなどマヨネーズの野菜以外への汎用利用の訴求を引き続きおこなったことも効果を発揮したようだ。