食卓向け主菜メニューの冷凍食品が注目されている。その商品の多くはメーカーの特色を生かした新価値を付加、冷凍食品ならではの切り口で、充実した多様な食卓ニーズに応えようとしている。

ある冷食メーカーの家庭用部長は「食卓向けに限らないが、今一番大事なのは美味しさ。『これは美味い』と実感してもらうことが市場定着への手始めだ。冷凍食品を購入していない層はまだ3割いるが、この層が今、冷食に近づきつつある。この好機に『美味しい』ことを実感してもらえる機会増を図っている」と言う。

また、別の機会に大手卸の担当者は「所得水準が高く、料理がしっかり作れる層ほど『美味しい』完全調理済み食品を利用する頻度が高く、そうした層がこれからの市場をリードしていくだろう」と語っていた。

食卓向けの主菜メニューの開発は今後もメーカーの中心テーマだが、「美味しい」ことを知った消費者の定着をいかに図るかが次の課題である。わが身に置き換えても、どんな使い方をして、「私の食卓メニュー」に加えていくか、想像できるシーンは多くない。消費者がうなずく食べ方、楽しみ方の提案が求められる。

冷食メーカーの商品開発力は相当な水準にあることは確かだ。食卓向け主菜メニューが今後市場を広げ定着するには、中でも食生活に高い水準で満足度を求める消費者の理解が得られる食べ方、楽しみ方提案が必要だ。

〈食品産業新聞2017年10月23日付より〉