米国を除く11か国による「TPP11」交渉が大筋合意した。名称も新たに「包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定」(TPP11協定)として、2019年発効に向け動き出した。もっとも、米国抜きで凍結すべき項目を決めたもので、農業・食品分野等の関税削減・撤廃の「約束」はそのまま継続することになっており、当の農林水産省も「その内容は(米国を含むオリジナルの)TPP協定の範囲内のもの」とわざわざ説明しているほどだ。

コメや小麦粉二次加工品の関税やTPP枠の新設などに伴う影響、牛肉・豚肉・乳背品の輸入拡大予想に伴う、配合飼料需給への影響など、米麦産業界が対応すべき課題は多い。

また、日EU・EPA大枠合意も含めた「総合的なTPP関連政策大綱」の見直しも12月には固まる見込みだ。その関連で策定された農業競争力強化支援法に基づく、製粉・米穀販売業界に対する業界再編政策も、ある意味、いよいよ本格化することが予想される。農業関連産業(加工・流通)に対する“支援策″の具体化も進められよう。

その際には、「使いやすく」かつ「政策目的に合致」した、意味のある施策である必要がある。製粉関連産業にとっては、原料と製品の国境措置の整合性が図られるのかが最大の関心でもある。どこまで、理性的で論理的な支援政策が形づくられるのか、注視していきたい。

〈食品産業新聞2017年11月16日付より〉