ココウェル(大阪市西区)というココナッツ製品一筋のユニークな企業を取材した。3年前のココナッツオイルブームに触れ、「過去のものと思っている人もいるだろう。ブームで伝えられなかった良さがたくさんあり、伝え直している」(水井裕社長)という言葉が印象的だった。

同社では、ココナッツを身近なものにするための製品開発や情報発信を行っている。オイルでは、ごはんへの活用法に興味を持った。1合につき小さじ1を加えて炊くと、つやが出て、おいしさが増すほか、血糖値の上昇は緩やかに、お釜も洗いやすくなるとか。バージンオイル特有の甘い香りが苦手な人には無臭タイプもある。これなら無理なく使えそうだ。

ココナッツオイルだけでなく、テレビやネット等のメディアの影響で、ブームはやってきては去っていく。ブーム後にこそ、真価が問われる。同社の場合、2004年の会社設立から地道にココナッツ製品を扱い、育ててきた気骨がある。

ココナッツオイルと同時期にブームになったものに、えごま油がある。えごま油を日本で初めて食用化したパイオニアの太田油脂は、ブームの如何に関わらず、えごま油の魅力を発信し続けている。

甘酒ブームで再び“麹”カテゴリーが脚光を浴びている。甘酒の前には、塩こうじブームがあった。みそ大手のマルコメは様々な麹製品を、ハナマルキは「液体塩こうじ」を着実に育成している。定着には、地道な努力しかない。

〈食品産業新聞2017年12月25日付より〉