今後のGM(遺伝子組み換え)食品の表示制度のあり方について、消費者庁の検討会はこのほど報告書をとりまとめ、Non-GM(遺伝子組み換えでない)食品表示については、5%以下の意図せざるGM農産物の混入を認めている現行制度を厳格化し、「不検出」を条件とすることを決めた。最大5%GM農産物が混入している可能性があるものに、「遺伝子組み換えでない」と表示することは誤認を招くというのが理由だ。

しかし、今回の厳格化は消費者が求めているNon-GM食品を選択できなくなる事態や、価格が高騰する恐れがあり、即時見直しを求めたい。大豆を例にとれば、北米の生産者や商社など業界関係者の努力により、Non表示の豆腐、納豆などに使われる輸入原料のGM大豆の混入率は概ね1%前後に収まっているが、GM大豆混入の有無を調べる検査精度は0.01%であり、それで「不検出」の品質を保つには、1万粒に1粒の混入も許されないことになる。あまりに非現実的だ。

また、国産大豆の供給量は約20万tだが、日本のNon-GM大豆需要は約100万tであり、桁が違う。仁義なき国産大豆の争奪戦が起こることは明らかで、その過程で価格は青天井の高騰をみせるだろう。行きすぎた制度のせいで、食品の価格高騰を招いてよいのだろうか。

検討会は、こういう大混乱の未来を選択したことに他ならない。「過ちては改むるに憚ることなかれ」だ。

〈食品産業新聞 2018年3月20日付より〉