日本給食品連合会の夏季研修会で「脳と心と人工知能」をテーマに、人口知能の権威、池谷裕二東京大学教授が面白い講演を行った。
 
人口知能との対決で見た場合、チェス・将棋・囲碁の中で、私は将棋がもっとも難しいと思っていたが最後の砦は囲碁だったという。これをクリアすると、今ではポーカーでさえ人に勝てる段階に達している。相手も見えないし、手元も分からない、ましてや先方が騙さないとも限らない中、圧倒駅な強さを見せるということは、ある意味、人類に初めて嘘をついたということらしい。
 
当然、医療診断でも「良性腫瘍」か「悪性腫瘍」かも人間以上に分かるそうだ。いやいや、自動執筆といって、年10億本以上の経済でもスポーツでもどんな記事の配信も可能だそうだ。
 
では、人工知能は人類の敵かというと、本来は人では難しかったり、時間のかかるものを代行する性質を持つもので、人類の役に立つべきものという。
 
さて、人が出来て人工知能のできないものは「思い込み」らしい。我々の脳は思い込みでものを見るのに対し、人工知能は思い込みができないためにさらなるビッグデータが必要となる。
 
この人手不足時代、日本人のやっている仕事の55%は代替可能という。それだけ我が国は機械でできる仕事をわざわざ人の手でやっているらしい。果たして働き方改革の進む時代に、新しい技術は新しい雇用を生むだろうか。
 
〈食品産業新聞 2019年7月25日号〉