コロナ感染者の増加が止まらない。給食業界に絞っても、学校給食は再開されたものの容器回収の日配弁当は激減、社員食堂も在宅勤務や工場の減産体制から喫食者が減少、高齢者施設ではデイサービスの休止等、いや病院など食事提供者である従業員自身のコロナ感染への不安解消への取り組みまで含めれば回復までの道のりは限りなく遠い。
 
しかし、同時にメリットも少なくはない。例えば、デジタル化・オンライン化の導入が進み、業務の効率化による生産性の向上がある。
 
業務のペーパレス化、場所と時間に制約を受けない会議や研修会の導入は、直接的な働き方改革への取組みになるばかりか、その会議や研修に向かう意識改革にもなる。
 
人手不足が蔓延する中、苦戦していた給食業界にも優秀な人材が集まるチャンスが増えた。特にオンラインでの採用活動を通じて遠隔地の求職者の応募が増加するなど優れた人材選びのできる状況も生まれた。
 
この延長線上か、企業経営者の中には「週休3日制」導入を検討し始めた会社もある。コロナ禍はある意味で「3K業界」を救うことにつながるかもしれない。
 
もう一つ業界にとっての幸運は、日頃当たり前に行ってきた高い衛生管理ノウハウが食事サービスの強みと認識できた点だろう。
 
それを支えに、単なる食事提供から喫食者の心と健康に関わる仕組みづくりまでレベルアップできれば未来は決して暗くない。
 
〈食品産業新聞 2020年8月6日付より〉