国分展示会、簡便化・本格など注目カテゴリー別調味料による売場提案

国分はこのほど、首都圏・関信越エリア展示会を都内で開催し、「調味料の未来を読み解く」と題し、△簡便化△本格・プレミアム△健康志向△洋風化・肉食化△適量・小分け化──といった5つのキーワードに即した売場提案を行った。

簡便化では簡単調理、出来合い品、つけ・かけ用途を想定し、簡単調理には液体みそ、粉末みそ、即席みそ汁、具入りめんつゆなど、つけ・かけ用途ではオリーブ油、ごま油、ラー油、ぽん酢、ワサビ、マスタード、山椒、マヨネーズなどを挙げた。本格・プレミアムでは、手軽に本格感を味わえる商品のニーズが高まっているとし、高級オイル、専用ソース・たれ、ミル付スパイス、輸入塩などを重要性の高いアイテムとして提案した。

健康志向では、セルフメディケーションに対しても注目が集まっているとし、エゴマ油、アマニ油、高リコピンケチャップ、トクホ商品、機能性表示食品、減塩商品、低ナトリウム、低カロリー甘味料などを挙げた。洋風化・肉食化では洋風料理用シーズニング、ハーブ入りソルト、オリーブ油、適量化・小分け化ではフリーズドライ(FD)即席みそ汁、個包装ドレッシング、テーブル用オリーブ油などを挙げ、これら商品を使った売場づくりを提案した。

国分の提案商品では、日本各地の原料を使用し、ご当地の味を手軽に味わえるFDスープの「tabete ゆかりの」(同200円~300円)シリーズを紹介した。すでに昨年、47都道府県のゆかりの味を展開しており、それに今年は新商品を追加して、食卓で懐かしい郷土の味や全国を旅する気分が楽しめる商品のラインアップを強化した。

〈栃尾油揚げを目玉商品候補として提案、 ごま油・納豆の食べ方提案も〉
本紙関連では、目玉商品候補として越後栃尾本舗の「栃尾あぶらあげ」を展示・試食を実施した。最大の特徴は巨大な大きさ。外側の皮は揚げた油揚げ特有の香ばしい香り、中身は独自製法でスポンジ状になっており、ふっくらとした食感で大豆本来の甘みが楽しめることなどを訴求した。また、日清オイリオ「ボスコ」エキストラバージンオリーブ油を100%揚げ油に使用した「オリーブあぶらげ」、同社と山ノ下納豆が共同企画した、栃尾あぶらげに合う納豆も紹介した。

平日食卓を彩る簡単メニューとして、ごま油をかけた納豆キムチ豆腐、納豆とはんぺんのとろーり卵焼き、バグダンネバネバうどん、越後厚揚げピザ、明太マヨあぶらあげ、ヨーグルトと豆腐で作ったチーズケーキなどを提案して、売場の活性化も訴求した。

メーカーブースでは、マルサンアイがハローキティを採用した豆乳の新製品や、国産大豆の豆乳を使用した「豆乳グルト」を出品したほか、日清オイリオはMCTをコーヒーに入れたバターコーヒーなどを紹介した。また、味の素ブースでは、食事の「勝ち飯」を展開。主食・主菜・副菜・乳製品・汁物・果物を組み合わせ、バランスよく食べることを提案した。売場のディスプレイでは、マルコメのみそ「糀美人」やダイズラボの大豆のお肉などと一緒に、「ほんだし」やクックドゥの総菜の素に加え、クノールの「たまごスープ」などがひとつの棚で提案された。

〈大豆油糧日報 2018年7月5日付より〉

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