2018年の製油業界は大豆搾油の収益改善に加え、家庭用油、業務用油共に施策が奏功するなど、久々に良年・グッドイヤーとして年越しができそうだ。ただ、菜種搾油の採算は改善されたとは言えず、課題を来年に持ち越したほか、ゆるやかながら高齢化・人口減少が続く中で物流面も含めた汎用油供給のあり方や、BCP(事業継続計画)見直しといったテーマもクローズアップされつつある。

上場製油各社の第2四半期決算は下表のとおりで、構造改革中のボーソー油脂以外は、概ね良好な収益を上げている。相次ぐ自然災害により工場操業と製品出荷、販売面にマイナス影響が及んだものの、ミール高による大豆搾油採算の良化を追い風に、家庭用油では各社が販売強化を図っているオリーブ油やごま油といった風味に特徴のある油種や、アマニ油、えごま油、米油といった健康志向油が市場のけん引役を果たしている。

業務用油も外食・中食での揚げ物需要は引き続き堅調、汎用油の販売数量が伸びていることに加え、人手不足を背景した集中調理へのシフトと省力化ニーズを受けて、長持ち油、炊飯油、離形油といった機能性油の需要が高まっている。さらに中食需要の拡大による業態間競争の激化と、経時変化対応を中心とする、品質向上ニーズに対応するための、営業陣と研究陣の二人三脚による課題解決型営業も実績につながっている。

その意味では、製油各社が掲げる営業施策は、基本的な部分が似通りつつあるものの、十分な手応えを感じられるレベルで奏功していると言える。各社共に現下期、そして来年度以降も家庭用・業務用における取り組みを継続・強化する考えを示しており、さらなる成果拡大が期待される。

〈大豆油糧日報 2018年12月17日付より〉