消費者委員会の食品表示部会は12月19日、GMO表示制度に係る「食品表示基準の一部を改正する内閣府令案」に対する意見募集の結果を踏まえて審議した。Non-GMO表示の要件としてGMO不検出を求める厳格化方針に対し、各委員からは、具体的な不検出の定義や公定検査法の内容を質す意見が聞かれたが、所轄の消費者庁は来年1月の部会で改めて議論することで引き取る形となった。

意見募集の結果では、「『遺伝子組換えでない』と表示されていても、入っている可能性があることを知り驚いた。GM表示は、入っているかいないかをはっきりするべき」といった意見が出された一方で、「『遺伝子組み換えでない』と表示する際の意図せざる混入率を不検出とするのではなく、EU並の0.9%とするべき」、また「混入率は1%以下とするべき」といった、Non-GMO表示の要件として、不検出は厳しすぎるといった批判も多かったが、消費者庁は検討会で審議した結果として、改正案を正当化した。

表示方法では、「『遺伝子組み換え不分別』との表示は安心できないから、『遺伝子組み換え使用』と表示するべき」、「『遺伝子組換え不分別』という表現では何割くらいのGM原料が入っているのか、直感的に分からない。現実にはほとんどが遺伝子組換えだから『遺伝子組み換え』に変更するべき」、「GM農産物の混入が検出され、5%以下の場合、『95%以上遺伝子組換えでない』または『ほぼ遺伝子組換えでない』のいずれかを表示するべき」など、消費者にとって分かりやすい表示を求める意見が出された。

また、「GMO表示を担保するための監視をしっかりと行うべき」とする監視に対する意見や、「施行時期が23年4月1日からと4年半となっているが長すぎる」といった意見や、「そもそも遺伝子組換え農産物を廃止すべき。GM食品の義務表示を拡大するべき」、「米国のように任意団体がシールなどを使ってNon-GM食品かどうか簡単に分かるようにしてほしい」などといった意見も出された。

〈コーン製品からのGMO検出は困難との指摘、分別流通を考え直すべきとの意見も〉
次いで、現段階で公表できる公定検査法について、国立医薬品食品衛生研究所生化学部の近藤一成部長から説明があり、現段階では、GMトウモロコシ加工食品の場合、最終製品からはGM食品であるか否かは判断が分かれる場合があるとし、あくまでも、公定検査では原材料にまでさかのぼって検査する必要があることが示された。

これに対して委員からは、「消費者は最終製品からGMOが入っているかどうかを知りたがっている。原材料の段階までさかのぼる必要があるというのは、表示制度としてどうなのか」などといった懸念が示された。

他の委員からは「現行の分別流通制度は無くすべきではない。安いコストで、GMOを分別する制度は必要で、工夫して制度を上げていくべき」とする意見や、「現行の制度は5%の混入率を守ろうとしているのではない。意図しないGMO混入の可能性を示しているだけ。もう一度、分別流通制度を考え直すべき」とする指摘が相次いだ。

〈大豆油糧日報 2018年12月21日付より〉