「アサヒスーパードライ」などオーストラリアで生産開始、設備投資は35億円

酒類飲料日報 2018年8月6日付
アサヒグループホールディングス傘下で、オセアニア酒類事業を担うアサヒプレミアムビバレッジズは、2019年1月より、オーストラリア・ヴィクトリア州のラバトン工場において、「アサヒスーパードライ」(330ml瓶)の生産を開始する。合わせて、2018年12月より、同工場にて「ペローニ・ナストロ・アズーロ」(49.5L樽)の生産を開始する。販売は現行通りアサヒプレミアムビバレッジズが行い、2018年12月下旬より順次輸入から切り替える。

近年、オセアニアにおける海外ブランドのプレミアムビール市場は拡大傾向にある。その中で「アサヒスーパードライ」は、提供品質の向上に取り組み、同市場において高い評価を得ている。販売数量は5年連続2ケタ増で伸張しており、2017年実績は、5年前の2012年比では3倍を超える規模となった。また、2017年10月より、アサヒプレミアムビバレッジズによる販売を開始した「ペローニ・ナストロ・アズーロ」も、順調に推移している。

アサヒグループは、同市場における「アサヒスーパードライ」「ペローニ・ナストロ・アズーロ」の好調な販売を背景に、新たに現地生産を開始することで、高品質な海外プレミアムブランドとしてのプレゼンス拡大に取り組む。加えて、生産・物流の効率化、並びに商品の安定供給体制の構築により、強固なSCM体制を整備する。

なお、「アサヒスーパードライ」「ペローニ・ナストロ・アズーロ」のラバトン工場での生産開始にあたり、ビール生産能力を現行の2.4倍に高める。具体的には、発酵貯酒タンクの増設や、検査機等の製造設備を強化。設備投資額は約35億円。

アサヒグループは、「アサヒスーパードライ」「ペローニ・ナストロ・アズーロ」「ピルスナー・ウルケル」の3ブランドを海外におけるプレミアムビールの柱と位置付け、自国以外の市場での販売を強化している。引き続き、海外ブランドのプレミアムビール市場の伸長が見込まれるオセアニアにおいて、マーケティング活動を強化し、グループの国際事業のさらなる成長を目指す。

〈酒類飲料日報 2018年8月6日付より〉