ニチレイフーズ 冷食自販機事業から撤退、全台撤去完了は2021年秋の見込み

ニチレイフーズ 自販機専用商品を生産終了(公式サイトのキャプチャ)
ニチレイフーズは冷食自動販売機事業から撤退する。すでに自販機専用商品の生産を終了しており、現在稼働している自販機も2021年の秋口には全台撤去が完了する見込みだ。

機械メーカーが自販機の生産を2010年に終了したことで、新台の展開が出来なくなり、さらに機械メーカーの部品保有期間が生産終了から7年間であるため、2017年以降、修理部品の新規調達が終了してしまったため、故障した自販機から撤去が進んでいたという。

その結果、全国での展開台数が減少し、商品生産の最小ロットに達しなくなったことから、生産終了を決定した。

ニチレイフーズによれば、4月末現在、首都圏を中心に400台ほどの自販機が稼働しているが、商品供給終了に伴い、随時撤去が進み、秋口には全台撤去が完了する見込みだという。

ニチレイフーズの冷食自販機は1991年に誕生し、1993年に全国展開を始めた。自販機内の電子レンジで冷凍食品を加熱してそのまま食べられる状態で提供するのが特徴だ。高速道路のパーキングエリアや病院・学校など公共施設、市民プールなどスポーツ施設、ゲームセンターなどアミューズメント施設などに設置している。

ニチレイフーズ以外にも過去にこのような自販機を手掛けた冷食メーカーがあったようだが、先行した強みもあり、ニチレイフーズが唯一、自販機事業を継続してきた。

〈冷食日報2021年6月3日付〉