14年度冷食メーカーランキング、業務用は順位に変動

本紙が推計した、2014年度の冷食メーカーの売上げランキング(既報)をもとに家庭用・業務用別の売上高を算出した(下表)。当年度は家庭用に大きな動きはなかったが、業務用ではマルハニチロが連結で1,000億円を超え、2位グループから抜け出した。極洋も2ケタ増として3位の定位置を固めつつある。

上位22社の冷食売上高を合計すると、1兆1,022億円(※上位22社のうち被連結対象の売上高は単純にマイナスしている)で、比較可能なメーカーに限る(以下同様)と前年度比4.3%増加した。そのうち家庭用は前年度より3.1%減と横ばいだった前年度を下回った。一方で業務用は9.6%増と大幅に伸長した。4年連続で前年を上回る結果となった。

家庭用の順位ではニチレイが増収を確保し、4年連続1位となった。なお、ニチレイの数値は調理品の家庭用・業務用比率から算出している。2位の味の素冷凍食品も着実に売上げを伸ばした。

テーブルマークも同様に2%台の成長を見せ、3位を確保。日本水産は減収だったマルハニチロを抜き再び4位に浮上した。

麺メーカー3社は日清フーズ(表中では作表の便宜上「日清製粉グループ本社」としている)が抜け出しているが、日清食品冷凍も200億円突破が目前。日本製粉も2ケタ増と伸長し、差を詰めている。

業務用はニチレイが圧倒的。推計7%増となり1,500億円も視野に入った。マルハニチロは傘下のヤヨイサンフーズの伸長もあるが、同社を除いても2位となっている。

極洋は16.2%増と2年連続で2ケタ増を記録した。テーブルマークも前年を上回ったが、極洋と順位が入れ替わった。5位の味の素冷凍食品は7%ほど伸ばし、500億円が目前。日東ベストは400億円を突破、キユーピーを上回り6位となった。

上位5社の合計売上高は前年比3.7%増と全体平均を下回った。5社寡占率はグループ子会社の売上高も含めると22社の64.0%となり、前年を5.6ポイント下回った。