「力強いカテゴリー政策の推進」「新需要開拓への挑戦」を同時に/ニチレイフーズ篠原家庭用事業部長

ニチレイフーズは今春、家庭用冷凍食品新商品12品とリニューアル品31品を発売する。篠原利和執行役員家庭用事業部長は今年の事業テーマと新商品開発の考え方について大要次のように説明している。

「調理冷凍食品マーケットは、13年は4~5%増の安定成長を遂げていたが、14年は品質問題やEDLP販売、消費増税などにより状況は一転、乱高下し、15年は4月以降ほぼ横ばい推移。今こそ新たな打ち手によりマーケットを4~5%成長の路線に戻す舵を切り、価値アップの中長期視点の商品を提案したい。今年のテーマは冷凍食品の成長のために『力強いカテゴリー政策の推進』と『新需要開拓への挑戦』の2つを展開する。

直近のカテゴリー別動向は、7~12月で米飯が前年より約18億円、冷凍野菜が約8億円市場を拡大した一方で、弁当向けは約27億円シュリンク、パスタも勢いが減じた。弁当をカバーし、全体でプラスにできるカテゴリー育成が課題。15年の主食全体の牽引役は炒飯。1~12月で炒飯は約35億円の市場を拡大した。15年度(4~12月)の炒飯市場は前年比26%増、16年度さらに伸ばすため、①定番ベーシック炒飯の品質アップの継続②新たな切り口による品質革新の二大施策で臨む。

まず、ベーシックの磨き上げは、「本格炒め炒飯」の焼豚20%増量と三段階炒めに加熱するタイミング、使用する最適な卵量・調味油配合の新コーティング技術により、さらにパラッと香ばしくした。品質革新は「五目炒飯」。三段階炒めに本格中華調味料(オイスターソース、XO醤)で、炒飯の美味しさを磨き、ふっくらパラッとご飯に7種の具材を加えた。内容量は500g。

冷凍野菜は当社の新シリーズが凍菜市場の伸長を支えている。15年4~9月の凍菜市場は5%増、ニチレイは16%増。中でも『そのまま使える』シリーズが牽引し25%増。自然解凍、凍菜メニューの提案、使いやすさなどをパッケージに表示し価値伝達に注力した。

今回はミックス野菜を発売し、『スチーム製法』を導入、ニンジンをさらに美味しくした。自社認定(指定)農場の原料を使用。

シュリンクしている弁当向け商品には『お好み焼きフライ』を提案。船橋第二工場に設備を入れ、線ライン状のダブルソースがけにした。また、トイ・ストーリーのキャラクター、ミスター・ポテトヘッド使用したポテトスナック『ジャーマンポテトフライ』を発売する」。

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