メルシャン所有の日本リカー株式をフランスPH-CH社へ一部譲渡

メルシャンとCOMPAGNIE CHAMPENOISE PH-CH. PIPER HEIDSIECK(以下、PH-CH社)は、メルシャン社が所有する日本リカーの株式221,699株(発行済み株式の82.1%)のうち、27,000株(同10%)をPH-CH社に一部譲渡することで合意した。株式譲渡は5月末までに実施を予定。また、PH-CH社は日本リカーへ取締役として1名を、ブランド強化のためのアンバサダーとして常駐社員を1名派遣する。

21日には、メルシャン横山清代表取締役社長・CEO(写真中左)、日本リカー竹内誠代表取締役社長(写真右)、PH-CH社を抱えるEPIグループクリストファー・デスクール会長(写真中右)、PH-CH社ダミアン・ラフォリ代表取締役社長(写真左)が揃って都内で会見した。

横山氏は冒頭、「メルシャングループが今年掲げた3つの事業方針のうち、“ファインワインや高付加価値商品の開発・育成による収益性の向上”“グループ全体で連携し、グループシナジーを創出”を、シャンパンビジネスにおいて具現化させたもの。日本リカーは昨年9月から“シャルル・エドシック”を、今月から“パイパー・エドシック”を販売している。今後、2ブランドの中長期的ブランド育成に向け、株式の一部譲渡を決めた」と説明。EPIグループと長期的に安定した関係を構築し、ブランド育成への協力や知見を得て、PH-CH社商品の売り上げを伸ばし、グループの発展につなげるという。また、日本リカー社も資本関係に基づく安定した事業環境下で、長期的視点での投資・育成を行い、2ブランドを「日本市場において、なくてはならないシャンパーニュにする」と意気込む。

長期的視点でブランドへの投資・育成図り、「なくてはならないブランドに」

デスクール会長は、EPIグループについて「祖父が1974年に創立した家族経営会社。紳士靴のJ.M.ウエストン、婦人靴のフランソワ・ピネ、子供服のボンポワンなどのラグジュアリーブランド7つを所有し、世界150カ国に展開している。日本市場には1988年、J.M.ウエストンが進出し、2010年には日本オフィスを設立。今ではフランスに次ぐ大きな市場であり、アジア地域における発展のモデルでもある」と説明した。

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