樽生ビール97.7%、業務用の低迷が浮き彫りに-1~9月のビール類

ビール酒造組合の市場動向レポートをもとに、本紙が推計した1~9月累計のビール3ジャンル合計の容器別出荷内訳は、前年同期比で瓶92.9%、缶98.7%、樽・タンク97.4%となり、いずれもマイナスとなったが、缶容器はビール類総市場97.9%を上回った。

これはビールと新ジャンルの缶容器が、それぞれ101.1%、99.0%だったことによる。ビールは、各社、ビールの基軸ブランドに注力する姿勢が反映した。一方で、ここにきて減少傾向が顕著になってきたのが樽生ビールだ。樽生の93.2%を占めるビールが前年比97.7%と総市場を下回った。1~6月まででは98.8%と、総市場98.5%を上回っていたため、このマイナスは7~9月の最需要期の結果だ。デフレ傾向による料飲店不振が反映している。

用途別では、業務用は96.7%、家庭用が98.4%と、やはり料飲店需要の不振が表れている。1~3月は、逆に業務用96.8%、家庭用が96.0%だったので、特に4月以降、業務用が良くないことが分かる。

新ジャンルの樽詰めは、各社のビールへの注力を反映して97.6%。2010年の登場以来、初のマイナスとなっている。

(続きは本紙で)