豪州事業が営業利益113億円に大幅改善など食肉事業が貢献-日本ハム3月期

日本ハムの3月期連結決算は、01年3月期に達成した営業利益426億円を上回り、売上高をはじめ各段階利益とも過去最高を更新した。

売上高のうちハム・ソーはシャウエッセンを15%伸ばしたが業務用が苦戦し、金額では単価アップで4.6%増も、数量では0.1%減と伸ばしきれず、加工食品は下期業務用が苦戦し金額で2.1%増加も数量では1.9%ダウンした。食肉は供給がタイト中で、金額で11.6%増と伸ばしたが、数量では2.7%ダウン。うち牛・豚・鶏肉いずれも金額で10%以上の伸びを確保したが、数量は鶏肉で4.3%増も、牛肉5.3%減、豚肉8%減となった。

営業利益は、加工事業では原材料が98億円アップしたのに対し、価格改定・コスト改善でカバーできず44億円の減益、184億円の増益となった食肉事業は、ファーム・処理・国内販売など関連全事業で増益を達成した。豪州事業は輸出が好調で、前期の57億円の実績に対し56億円上乗せの113億円を確保。またファームも生産性を改善、国内販売も相場高の販売価格への転嫁が進んだことが奏功した。

次期は、売上高で2.2%増、営業利益では15.4%減の410億円を見込む。需給バランスが崩れた中での前期実績に対し、豪州事業も50億円程度の利益にとどまる見通しで、食肉事業は92億円減と手堅く予想、加工事業は19億円改善の40億円を見込む。