【食肉加工品特集(終)】 売上状況・流通企業アンケート

本紙では、16年8~9月に流通企業を対象に食肉加工品に関するアンケートを実施した(回答10社、資料欄10、11面参照)。それによると、現在の食肉加工品の売上げは「伸びた」が1社、「横ばい」が1社、「落ちている」が7社との結果だった。このうち、「落ちている」理由として、昨年10月末のWHOの報道が挙げられている。「報道以降、ウインナー群が苦戦」(近商ストア)といった声が挙がるなど、ハム・ソーセージ群が低調であった。一方で、「ウインナー群以外のカテゴリーが伸長」(ライフ)、「焼豚、ハンバーグなどの新規商品が好調」(関西スーパー)といった声があるなど、ハム・ソーセージ群以外のカテゴリが伸長した。

重点施策としてコープこうべでは、安心感のある国産肉を原料に使ったハム・ソーセージの品揃えを強化し、4~6月の期間で約1,000万円の販売実績を達成。平和堂では差別化商品として、健康商品とこだわりハムやエリア限定商品の展開に取り組んだ。

16年度の売上見込みは、1社が「伸びる」、4社が「横ばい」、3社が「落ちる」と回答している。下期については「WHOの影響も一巡し、11月以降は販売増の見込み」(平和堂)、「数値の回復が見込まれる」(オークワ)といった意見があり、回復が予想される。

下期に向けて各社では、「好調カテゴリの拡大」(コープこうべ)、「EDLPの推進」(平和堂)といった施策に重点的に取り組んでいく、としている。

売上上位商品は下表の通りだが、各社の主要ブランド商品が並んでいる。