味の素冷凍食品、2020年秋の目玉は「水餃子」、“もちもち耳たぶ食感”の皮にこだわり

味の素冷凍食品「水餃子」
〈“ザ★”シリーズ第3弾はから揚げ〉
味の素冷凍食品は7月20日、2020年秋季新製品を発表した。家庭用では「水餃子」が目玉商品。厚みと弾力のある“もちもち耳たぶ食感”の皮が最大の特徴だ。テレビCMや消費者キャンペーンなど複合的なプロモーションを積極展開し、冷凍水餃子市場の拡大を目指す。“ザ★”シリーズからはチャーハン、ショウマイに次ぐ第3弾として、から揚げを投入する。これまでの冷凍から揚げに満足できない人に向けて、外食品質の突き抜けた旨さを目指した。

当季、家庭用では新製品3品、リニューアル品9品を、9月6日から全国発売する。

今後、冷食に求められる価値が変化してくるとして、同社ではこれからの価値のあり方として、これまでの「簡単・時短でおいしい」「安心・安全」に加えて、「楽しく・うれしくなる」「家族の絆と強くする」「家でも外食店の味が楽しめる」――といった要素を実現することで、客に感動と喜びを提供していく考えだ。

近年、冷食市場は食卓品が市場を牽引しており(2019年度は冷食市場全体が8,314億円で2016年度比11%増、そのうち食卓品は5,740億円で同22%増、同社調べ)、直近では新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛などによって、冷食の購入者、購入機会が増加、特に昼食や夕食での利用機会が増えている状況が背景にある。

今秋の新製品「水餃子」(標準15個入225g)は厚みと弾力のある皮で中具を包んだ水餃子。皮が破れにくくジューシーな中具のおいしさを逃さない。具材の野菜はすべて国産。調理方法は茹でる、煮る、電子レンジ調理に対応する。おいしさのポイントは皮にある。厳選した小麦を使用し丁寧にしっかりこねることで、水餃子として理想的な耳たぶのような厚みと弾力を再現した。

冷凍水餃子市場は2019年度に2016年度比18%増と伸長しているものの、新規購入率は横ばいが続いている。トライアルを獲得することによる市場拡大が期待でき、喫食シーンも鍋やスープの具材に、またそれだけで主食にもなるので、焼き餃子以上に広がりがあると見込む。

テレビCMでは新製品の「水餃子」のおいしさを徹底訴求し、テレビCMを中心とした複合的なプロモーション施策を実施する。餃子類で消費者キャンペーンを展開するほか、店頭での「水餃子」と鍋・スープ商品との関連販売とWEB広告を連動させて、水餃子メニューを紹介し、購買を促す。

「ザ★から揚げ」(270g)は秘伝にんにく醤油、葱油、特級醤油の極旨仕込みだれにじっくり漬け込んだ、香りがクセになる味付けと、1個45gという大きさ(他社品比較で約1.3倍)が特徴。

食欲を刺激する香り・味・風味に仕上げた。先味ににんにくの香ばしさ、中味に特級醤油のうま味と肉の脂の甘み、後味に後引くにんにくのうま味を感じさせる。秘伝にんにく油は火入れの温度にこだわった。

冷凍から揚げ市場は同社調べで、19年度に約660億円と15年度比33%増と伸長しているが、購入者の割合は約34%と、まだ拡大余地がある。直近ではコロナ禍の影響もあり、市場規模は24%増(20年2月24日~5月17日の前年比較)と急拡大しており、子育て世帯のほか、大人世帯や単身世帯にも購入者層が広がっているという。

一方で冷凍から揚げを使用していないノンユーザーは、食卓に出すには1個の大きさが物足りないという不満を持っていると同社調べで分かった。味付けや大きさ、衣にも工夫を施し、既存の冷凍から揚げとは異なる方向性の製品で市場拡大を図る。

シリーズ全3品となる「ザ★」シリーズはテレビ広告とWEB広告を展開し、店頭では大々的なエンド展開を行う予定だ。

「それいけ!アンパンマン」シリーズに新商品「それいけ!アンパンマンたまご」を発売する。カボチャペーストとカルシウム入りのほんのり甘い、アンパンマンの顔型のオムレツ。ロングセラーの「プリプリのエビシューマイ」はエビのサイズを大きくし、配合量も10%増量。品位を高め、食卓での利用も促す狙いだ。

〈冷食日報2020年7月21日付〉

味の素冷凍食品「ザ★から揚げ」

味の素冷凍食品「ザ★から揚げ」