ローソン、値引きおにぎりで福祉施設へ1個につき1円寄付、全国で食品ロス削減プログラム「FOOD GOOD SMILE」開始

店舗でおにぎりに値引きシールを貼る様子
店舗でおにぎりに値引きシールを貼る様子

◆ 福祉施設へお米寄付 循環型の仕組み


ローソンは8月5日から、全国のローソン店舗で“お客様と一緒に取り組む”食品ロス削減プログラム「FOOD GOOD SMILE」を開始している。消費期限が迫ったおにぎりや弁当、サンドイッチ、スイーツなどに貼られる黄色い値引きシールの対象商品購入を促し、廃棄削減と寄付を同時に実現する取り組みだ。

ローソン 村瀬本部長
ローソン 村瀬本部長

施策についてローソン常務執行役員の村瀬達也営業本部長は「食品ロスへの意識が高まり、値引き商品を売り切る意識も強くなってきた。この活動で社会貢献につなげていきたい」と語った。

11月3日まで、値引きシールが貼付されたおにぎりを購入すると、1個につき1円分の金額で購入した米を全国社会福祉法人経営者協議会を通じて、同協議会所属の福祉施設へ寄付する。これは、近年の物価高騰による食材の仕入れコスト上昇で負担が大きくなっていることに着目したもの。なお、食を提供する福祉施設を対象にしている。

8月5日、東京・品川区のローソンゲートシティ大崎アトリウム店で説明会が開かれ、村瀬本部長らが取り組みの概要を説明した。

この企画は、顧客は値引きによって買いやすい価格で商品が購入でき、食品ロス削減につながる。さらに値引きおにぎりの購入で福祉施設への寄付にもなる「おトクを選べば、みんなが笑顔に。」というプログラムだ。

「FOOD GOOD SMILE」プロジェクトのPOP
「FOOD GOOD SMILE」プロジェクトのPOP

ローソンは、2024年7月にAIを活用した次世代発注システム「AI.CO」の全国の店舗への導入を完了し、消費期限が短いカテゴリーの発注の精緻化および値引きの推奨を行っている。消費期限が近付いた商品に、店舗ごとに1日3回、AIがすすめる値引き金額などを記載した黄色いシールを貼付する。

同社では、食品ロス削減を重要な課題ととらえ、2025年に昨年対比1割削減、2018年対比で25%削減、2030年には同50%削減を目標に取り組み、持続可能な社会の実現を目指す。

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昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
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