「かつや」新姉妹ブランド、なぜ“タレカツ専門店”なのか

タレカツ食堂「たれとん」提供メニュー
タレカツ食堂「たれとん」提供メニュー

とんかつ専門店「かつや」、からあげ専門店「からやま」を展開するアークランドサービスホールディングスグループが、新業態としてタレカツ専門店に挑む。

グループ会社であるエバーアクションは2月2日、東京都港区・ニュー新橋ビルに、タレカツ食堂「たれとん」1号店をオープン。ボリュームとスピードを軸に、これまでとは異なる切り口で“かつ”市場を狙う。

〈テーマは「ボリューム・スピード・シンプル」〉

タレカツ丼とは、揚げたての薄めのカツを玉子でとじず、甘辛い醤油ダレにくぐらせて仕上げる丼だ。新業態「たれとん」では、「ガッツリ食べられるボリューム感」と「短時間で提供できるスピード」を売りとする。

使用する原料のうち、一部の肉などは「かつや」と同じだが、タレや調理工程は異なる。

また、15坪程度からの出店が可能で、これまで「かつや」では出店が難しかった狭小物件を活用できるのも特徴だ。

【この記事のすべての画像(11点)を見る】卵入りでボリューム満点な豚汁、120gのキャベツサラダ など

エバーアクション営業部部長代理の宮林氏は、新業態立ち上げの背景について、次のように語る。

「弊社の強みである“高品質でリーズナブル”を追求したとき、どんな専門店がいいかを考えました。タレカツは非常においしい料理ですが、新潟のご当地料理というイメージが強く、全国には広がり切っていません。だからこそ、タレカツの可能性を広げる専門店として挑戦したいと考えました」

タレカツの専門店は存在するものの数は少なく、アークランドサービスの「かつや」や「からやま」で培ったノウハウを生かせる業態だと考えたという。

エバーアクション営業部部長代理の宮林氏
エバーアクション営業部部長代理の宮林氏

「たれとん」のメニュー構成はとてもシンプルで、主軸は「豚たれかつ丼(豚ロース)」と「鶏たれかつ丼(鶏ささみ)」の2種。カツの枚数は3枚~5枚まで選べ、追加で「ネギ玉」「チーズ」のトッピングも可能だ。

サイドメニューも「卵入り豚汁」と「キャベツ(約120g)」の2種のみとしている。

商品数を絞ることで調理オペレーションの効率化を図り、3分以内での提供を心掛ける。注文を受けてから揚げ、約1分半揚げた後に少し休ませ、タレをくぐらせて丼ぶりに盛り付け、客席まで提供する。

■メニューラインアップ(価格はすべて税込)
・豚たれかつ丼
 3枚(704円)
 4枚(869円)
 5枚(1,034円)

・鶏たれかつ丼
 3枚(649円)
 4枚(759円)
 5枚(869円)

・ごはん大盛(132円)

・ネギ玉トッピング(+165円)
・チーズトッピング(+220円)

・卵入り豚汁(275円)
・山盛りキャベツ120g(165円)

【画像11点】ネギ玉トッピングのたれかつ丼、チーズトッピングのたれかつ丼、卵入り豚汁 など

〈“薄さ”が最大の特徴 タレが染み込むカツに〉

最大の特徴は、カツの「薄さ」だ。一般的な「かつや」などのとんかつと異なり、肉を叩いて薄く仕上げることで、肉質が柔らかくなり、タレがほどよく染み込むという。

パン粉も粒の細かさにこだわり、タレとの相性を考えた専用品を採用している。

甘辛な特製タレは、店舗での継ぎ足し方式を採用し、時間をかけて育てていく。宮林氏は「10年後に劇的に変わるわけではありませんが、ブランドと一緒にタレも育てていきたいと考えています」と話す。

今後は、定番の2種のタレカツに加え、海鮮フライの丼や季節メニューも販売していく予定だ。また、郊外型の店舗では、そばやうどんなどを組み合わせたファミリー向けの商品構成も検討しているという。

今回の「たれとん」1号店の出店立地は、忙しいビジネスパーソンが多く集まる新橋のニュー新橋ビル1階に選定。以前、グループ内の別業態「スンドゥブ 中山豆腐店」が出店していたスペースへの出店となる。

タレカツ食堂 たれとん 新橋店
タレカツ食堂 たれとん 新橋店

ニュー新橋ビル1階には、今回の「たれとん」のほか、グループ内の「かつや」「からやま」「肉めし 岡もと」の3ブランドも入居している。

「数店舗となりに同じかつ業態の『かつや』がありますが、あえてこの場所を選びました。共存できるのか、競争できるのかを検証していきたい」(宮林氏)

出店計画については、まず3年で30店舗を目標とし、将来的には国内外を問わず100店舗規模も視野に入れる。

〈「タレカツを全国に」新たな柱となるか〉

タレカツ専門業態は他社でも例はあるものの、店舗数は限られている。同社は、「かつ」「タレ」「米」というシンプルな構成だからこそ、素材と工程の違いが価値になると見る。

「タレカツの間口を広げていきたい。まずはこの1号店で、どこまで支持されるかを見極めたい」(宮林氏)

アークランドサービスグループにとって、「たれとん」は次の成長を担う新たな挑戦となる。

■店舗概要
開店日:2026年2月2日(月)
店舗名:タレカツ食堂 たれとん 新橋店
所在地:東京都港区新橋2丁目16-1 ニュー新橋ビル1F
営業時間:10:30~22:30(ラストオーダー 22:00)
席数:18席
電話番号:03-5510-7201

◆オープン記念キャンペーン(価格は税込)

2026年2月2日~2月6日の5日間は、「豚たれかつ丼 3枚」(通常704円)、「鶏たれかつ丼 4枚」(通常759円)が、どちらも特別価格の550円になる。店内飲食はもちろん、テイクアウトも対象だ。

※2月2日~2月6日は、上記2品のみの販売となる。

タレカツは3分以内で客席へ提供
タレカツは3分以内で客席へ提供
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創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
体裁:
ブランケット版 8~16ページ
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