「三ツ矢サイダー」供給回復で反転攻勢、社長交代前に過去最大級イベント

米女社長(中央左)と近藤次期社長(同右)が店頭での試飲イベントに参加
米女社長(中央左)と近藤次期社長(同右)が店頭での試飲イベントに参加

アサヒ飲料は3月21日、「三ツ矢の日(3月28日)」に向けた店頭イベントを実施した。米女太一社長と、3月24日から社長就任予定の近藤佳代子常務執行役員がイオンモール八千代緑が丘の売場に立ち、試飲用の「三ツ矢サイダー」を手渡した。同店では同日に同商品の160ml缶を700本サンプリングした。

今年の「三ツ矢の日」イベントは、全国約1400店舗、約800人の社員が参加する過去最大級の規模で展開しており、同社は今年2月からの供給正常化を背景にブランドの巻き返しを図る。

全国約1400店舗で約800人のアサヒ飲料の社員が店頭に立ち、生活者と直接触れ合う(写真はイオンモール八千代緑が丘)
全国約1400店舗で約800人のアサヒ飲料の社員が店頭に立ち、生活者と直接触れ合う(写真はイオンモール八千代緑が丘)

3月28日は「3(み)2(つ)8(や)」の語呂合わせから「三ツ矢の日」とされる。アサヒ飲料は2015年から、この日に合わせて社員が店頭に立つ「三ツ矢感謝祭」を展開し、日頃の愛顧への感謝を伝えている。今年は例年より期間を広げ、3月を通じて全国でイベントや企画を実施している。

「三ツ矢サイダー」は1881年に天然鉱泉水が見いだされたことを起点とする歴史あるブランドだ。米女社長は「142年の歴史を持つ三ツ矢が、今のお客さまにも喜ばれていることに大きな感動を覚えた。このブランドをしっかり後世に引き継いでいきたい」と語った。

また、近藤次期社長は、「昨年のシステム障害で皆様には大変ご迷惑をおかけした。今回の“三ツ矢の日”では感謝の思いを皆様に伝えていく。200年も300年も続くような愛されるブランドに育てていきたい」と話した。

「三ツ矢サイダー」ブランドは、2025年9月に発生したシステム障害の影響で一時供給が滞り、2025年の販売実績は前年比で80%台と大きく落ち込んだが、現在はシステム・製造ともに問題なく、十分に供給できる状態になった。なお、2026年は前年比で一桁台中盤の成長を見込んでいる。

「三ツ矢サイダー」本体
「三ツ矢サイダー」本体

商品施策では、新商品や派生商品の投入を進めている。2月17日には期間限定品の「三ツ矢さくらレモネード」(500mlPET)、3月17日にはブランド史上最高レベルにすっぱい「三ツ矢ウルトラストロングレモン」(300ml/600mlPET)を発売。また、しっかりと濃厚な味わいが楽しめる「三ツ矢 特濃」シリーズは、新たな価値を提供する商品として定着を図る考え。3月31日には、和歌山県産南高梅のみを使用した「三ツ矢梅ソーダ」(500mlPET)を投入する予定だ。

ブランドの位置付けについて、米女社長は「100年ブランドは当社のスピリットそのもの。力を緩めることは一切ない」と強調し、三ツ矢ブランドの強化を継続する方針を示した。一方、近藤氏は「既存ブランドであっても進化させていく。『三ツ矢サイダー』の本体を強くしながら、新しい価値も届けていきたい」と述べた。

店頭のイベントブースの一角には輪投げコーナーも(写真右は米女社長)
店頭のイベントブースの一角には輪投げコーナーも(写真右は米女社長)

米女社長にとっては、社長として最後の「三ツ矢の日」イベントとなる。売場では、社長自らが来場者に商品を手渡す場面も見られ、にぎわいを見せた。「皆さまに育てていただいたブランドがここまで成長したことを伝えたかった。今後は新体制のもと、さらに発展していくことを期待している」と語るとともに、「厳しい環境の中で努力してきた社員が、この日を待ち望んでいた。笑顔で取り組む姿に感動した」と述べた。

近藤氏は今後について、「このようなお客様と直接触れ合えるイベントには積極的に参加し、お客さまの声を直接聞いていきたい」と語り、現場重視の姿勢を示した。

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昭和26年(1951年)3月1日
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昭和26年(1951年)3月1日
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