海外・新カテゴリ事業売上高比率50%へ 北米でBFYスナックの拡大めざす【カルビー新成長戦略】
カルビーはこのほど、新たなグループ成長戦略「Accelerate the Future」を発表し、2036年3月期までに海外および新カテゴリ事業の売上高比率を50%まで高める計画を打ち出した。戦略重点地域の北米ではBFY(Better For You)スナック菓子の拡販を図る。27年3月期から5年間累計で1,000億円以上のM&A等の投資枠を設定している。
2035年を見据えたバックキャスティングの考え方のもと、新成長戦略ではポートフォリオの変革を推進していく。これまでの成長戦略「Change2025」(2024年3月期~26年3月期)では、売り上げの7割を占める国内コア事業を中心に収益性の改善や事業基盤の強化を進めてきた。同社社長兼CEOの江原信氏は、「最大の成果は、機動的な価格改定とブランド価値の向上を両立し、量的拡大から質的拡大への転換が進み、収益力が強化された点だ」と説明。その一方、海外事業については、「経営基盤の強化や成長投資が十分に進まず、期待した成長水準に達しなかった」とする。資源配分の優先順位が不明瞭となり、人財育成を含めリソースが分散したこと、国内の知見や資産、グループ間の連携が限定的となり、強みを十分に展開しきれなかったこと等を反省点に挙げる。
こうした課題をふまえ、新成長戦略では27年3月期~31年3月期の5年間を「成長投資期」と位置づけ、成長領域への投資によりポートフォリオの変革とレジリエンス強化に取り組む。重点地域の北米においては現在、えんどう豆を主原料とするスナックHarvest Snaps(ハーベストスナップス)を展開している。同社によると、Harvest Snapsを含む北米のBFY市場は約6,000億円規模に及ぶ。健康志向層に支持されており、インフレによる値上げ局面でも堅調に推移している。引き続き拡大が見込まれることから、同社はBFYのラインアップ拡充やHarvest Snapsブランドの横展開により、さらなる成長をめざす方針だ。
従来は生産設備確保の側面が強かったが、今後のM&AはHarvest Snapsの展開を加速させるテクノロジー(R&D)や現地で配荷力を持つ企業を想定している。「単に、売れているブランドを買ってくるという投資ではなく、我々の強みと掛け算ができる会社を買収の対象にする。企業選定の段階から、どうシナジーを出すかというモニタリング体制を強化していく。PMI(買収後の統合)を専門に担える人材の拡充も進める」(江原氏)。
国内では消費者ニーズの変化をとらえて新たな価値を創出し、スナックカテゴリ内で展開領域を広げる。ギフトや土産の開拓に加え、26年11月からは「フリスク」や「メントス」などのペルフェッティ・ヴァン・メレ社製品の国内販売を担い、錠菓カテゴリに進出する。
同社は24年3月期から25年3月期にかけて2年連続で過去最高売上、営業利益を更新したが、北海道産バレイショ不作の影響で2025年度は失速し、Change2025の成長ガイドラインを達成できない見通しとなった。特定の原料に依存しすぎるリスクを回避し、輸入原料やバレイショ以外のスナックカテゴリを拡充することで、収益基盤の強化を図る考えだ。また、新成長戦略では新たな人事制度のもと、多様な人財の活躍促進、DX人財の育成に取り組むほか、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組む。







