KFCに“バーガー”初登場、「辛口」「チーズ」「ダブル」チキンフィレ定番化、知名度ない“サンド”脱却/ケンタッキーフライドチキン

「チキンフィレバーガー」など5種類/日本KFC
「チキンフィレバーガー」など5種類/日本KFC

日本ケンタッキー・フライド・チキン(以下、日本KFC)は10月12日、発売40年目を迎えた「チキンフィレサンド」など、チキンとレタスをバンズで挟んだ商品の呼称をこれまでの“サンド”から“バーガー”へ変更し、ラインアップを拡充する。

【関連記事】KFC「いいとこぎっしり!30%OFFパック」発売、最大760円引き、オリジナルチキン・カーネルクリスピーなどセットに/ケンタッキーフライドチキン

定番商品(既存2品)に、新たに3種類を加えた常時5品を取りそろえ、バーガー商品の認知拡大を図り、ケンタッキーフライドチキン(以下、KFC)が苦手としてきた“ランチ帯のバーガー需要”を喚起する。

ケンタッキーのバーガーは、カーネル・サンダース直伝のレシピで調理した国内産の鶏胸1枚肉(骨なしケンタッキー)に特製ソースを合わせ、全粒粉のバンズで挟んだシリーズ。具材のチキンは、看板商品「オリジナルチキン」と同様に、11種類のハーブ&スパイスを使い、店舗の圧力釜でじっくり揚げているという。

定番商品として常時販売するバーガーは、商品名を変更した既存の「チキンフィレバーガー」と「和風チキンカツバーガー」に、新商品「辛口チキンフィレバーガー」「チーズチキンフィレバーガー」「ダブルチキンフィレバーガー」を加える。

バーガー5種類は、毎日10時から16時の時間帯に「ポテトS」と「ドリンクM」がついたセットを通常から100円引きで販売する「ケンタランチ」でも取り扱う。これにより、ケンタランチは、現在販売している3種類のツイスター(「カーネルクリスピー」に野菜とソースを合わせ、トルティーヤで包んだ商品)を含めた10種類から選べるようになる。

「チキンフィレバーガー」は、1983年に初代KFCサンドとして販売を開始し、今年40年目を迎えた「チキンフィレサンド」の名称を変更したもの。チキンフィレにレタス、オリーブオイル入りの特製マヨソースを合わせている。単品390円(以下税込)、セット740円。ケンタランチの「ランチ(A)チキンフィレバーガー」は640円。

「チキンフィレバーガー」日本KFC
「チキンフィレバーガー」日本KFC

「和風チキンカツバーガー」は、既存の「和風チキンカツサンド」から名称を変更したもの。国産鶏肉を使ったチキンカツに醤油風味のテリヤキソースを絡め、マヨソース、千切りキャベツを合わせている。単品390円、セット740円。「ランチ(H)和風チキンカツバーガー」は640円。

「和風チキンカツバーガー」日本KFC
「和風チキンカツバーガー」日本KFC

新商品「辛口チキンフィレバーガー」は、10~20通りのスパイスの組み合わせから厳選し、開発した“辛口マヨソース”を使っている。本格的な辛さにうま味が引き立つよう仕立てたという。開発担当者は、食品産業新聞社の取材に「(ケンタッキーフライドチキンは)“レッドホットチキン”をはじめとした辛口メニューのファンも多いことから“辛口”と名の付く商品は、しっかりと辛味をきかせています」と話した。単品420円、セット770円。「ランチ(B)辛口チキンフィレバーガー」は670円。

「辛口チキンフィレバーガー」日本KFC
「辛口チキンフィレバーガー」日本KFC

新商品「チーズチキンフィレバーガー」は、チキンフィレ(骨なしケンタッキー)に合うよう開発したチーズを使用。チーズは約10種類の中から厳選し、厚さやサイズを0.1mm単位で調整したという。単品420円、セット770円。「ランチ(C)チーズチキンフィレバーガー」は670円。

「チーズチキンフィレバーガー」日本KFC
「チーズチキンフィレバーガー」日本KFC

「ダブルチキンフィレバーガー」は、期間限定で販売した「ダブルチキンフィレサンド」の名称を変更し、定番化するもの。チキンフィレを2枚使ったボリューム感のある商品。通常、マヨソースは上のバンズのみにつけるところ、下バンズにもつけることで“バンズと具材の一体感が増し、どこからかぶりついても満足感のある食べ応え”を実現している。単品590円、セット940円。「ランチ(F)ダブルチキンフィレバーガー」は840円。

「ダブルチキンフィレバーガー」日本KFC
「ダブルチキンフィレバーガー」日本KFC

10月11日の「ケンタッキー バーガー本気宣言」と題した発表会で、日本KFC代表取締役社長の判治孝之氏は、“KFCのバーガーの認知度の低さ”が今回の呼称変更の背景だと語った。

「ケンタッキー バーガー本気宣言」に登壇した日本KFC判治社長と賀来さん
「ケンタッキー バーガー本気宣言」に登壇した日本KFC判治社長と賀来さん

日本KFCの調査によると、認知度は看板商品「オリジナルチキン」の84%、期間限定商品「レッドホットチキン」61%に対し、「バーガー(サンド)」は48%だったという。ランチ帯の売上シェアでは、バーガー以外の商品に対してバーガーは26.4%。今回、ラインアップを拡充し、“バーガー”へ呼称を変えることで知名度向上を図り、ランチ帯のバーガー需要を取り込みたい考えだ。

さらに、クリスマスやパーティーといった「特別な日の食事」に利用される傾向が高い日本KFCについて、「日常的な食事」での利用を訴求する。

また、日本KFCは「辛口チキンフィレバーガー」などを発売する10月12日から、俳優・賀来賢人さんを起用したテレビCM「KFCはバーガーがんばるぞ!」篇を全国で放映する。カーネル・サンダースに扮する賀来賢人さんが「ケンタッキーはバーガー頑張るぞ!」と宣言する。「だって知名度ないんだもん」などと話してバーガーを頬張り、最後は「今日、ケンタッキーにしない?」と呼びかける。

テレビCM「KFCはバーガーがんばるぞ!」篇
テレビCM「KFCはバーガーがんばるぞ!」篇
媒体情報

食品産業新聞

時代をリードする食品の総合紙

食品産業新聞

食品・食料に関する事件、事故が発生するたびに、消費者の食品及び食品業界に対する安心・安全への関心が高っています。また、日本の人口減少が現実のものとなる一方、食品企業や食料制度のグローバル化は急ピッチで進んでいます。さらに環境問題は食料の生産、流通、加工、消費に密接に関連していくことでしょう。食品産業新聞ではこうした日々変化する食品業界の動きや、業界が直面する問題をタイムリーに取り上げ、詳細に報道するとともに、解説、提言を行っております。

創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
体裁:
ブランケット版 8~16ページ
主な読者:
食品メーカー、食品卸、食品量販店(スーパー、コンビニエンスストアなど)、商社、外食、行政機関など
発送:
東京、大阪の主要部は直配(当日朝配達)、その他地域は第3種郵便による配送
購読料:
3ヵ月=本体価格12,000円+税6ヵ月=本体価格23,000円+税1年=本体価格44,000円+税