「かつてスシローのウニはおいしくなかった?」、新フェアで自信作『濃厚うに包み』が登場/こだわりのウニ仕入れを聞く
回転寿司チェーン「スシロー」は11月12日から、「大切り本鮪中トロ」(税込160円)と「濃厚うに包み」(税込180円)を目玉にした新フェアを開催する。これにあわせて、11月5日にスシロー浅草吾妻橋店で新メニュー試食会が開催された。
〈新フェア「濃厚うに包み」は仕入れから改善、おいしさに自信〉
新フェアでは6商品がラインアップされるが、その中でも注目なのが「濃厚うに包み」だ。というのも、スシローはかつて提供していたウニがおいしくなかったことを認めているからだ。現在は仕入れから改善し、おいしさに納得のできるウニを提供しているという。
まずは、スシローのウニの歴史を簡単に振り返ろう。
〈定番メニューからウニをなくした日〉
スシローは2013年、定番メニューからウニをなくした。理由はシンプルで、「おいしくなかったから」だという。当時は社内の試食会でも「ウニはおいしくない」という意見が多かった。「需要がある」という理由だけで、自分たちでもおいしいと思っていないものを提供することはやめようと決まり、定番メニューからウニがなくなった。
〈世界一の漁獲量なのに食文化なし、チリのウニを“おいしい商品”に〉
その後、仕入れ担当者はおいしいウニを求めてチリへ現地視察を行った。
チリは漁業が盛んで、ウニの漁獲量も世界でNo.1だ。しかし、チリ人にはウニを食べる習慣はなかった。そのため、加工技術が進んでおらず、製造現場では意味のない「洗浄」や「湯通し」が行われていたという。その結果、ウニの風味のほとんどが溶け出していた。
また、フォークで身を取り出すなど、取り扱いにも問題があった。素材自体は良いはずのウニが加工段階に課題が多いことが判明する。仕入れ担当者は、生産者と協力して加工や物流を見直し、おいしさに納得のできるウニの販売を実現した。現在でもウニを定番メニューにはせず、本当においしい時期にだけ期間限定で提供している。
フェア中に提供される『濃厚うに包み』について担当者は、「スシローが素材から加工までこだわり、自信をもって仕入れたうには、濃厚な旨みととろっとした食感が特徴で、包みで食べるからこそダイレクトにうにならではの香りと甘みを感じていただけます」とコメントしている。

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