品質にこだわり単品力を強化、上期は1%増-日水中野家庭用食品部長

日本水産は15年度上期単体の家庭用調理冷凍食品売上高を前期比1.1%増209億円、農産冷凍食品14.9%増54億円(家庭用と業務用ほぼ半々)となった。同社中野博史家庭用食品部長は上期のマーケットと同社事業について次のように説明している。

「家庭用冷食マーケットは1%増。各社値上げをしており、物量的には減じている。当社も同様の傾向にあり、金額は前期を上回り、数量は下回った。収益は前期をキープ、計画に届いた。コスト面ではコメ価格が下がりプラスに寄与したが、競争は厳しく販売経費は増加している」。

商品では枝豆が「1回分だけ塩あじえだ豆」(120g)が好調、また「クリームコロッケ」は従来の安城工場に加えハチカンでも生産を開始、販売量を十分なものとした。米飯類は「大きな大きな焼きおにぎり」「カレーピラフ」「鶏ごぼうごはん」が伸長している。おにぎり市場は前期をキープしているが、「大きな大きな焼きおにぎり」は2%増、「焼きおにぎり10個」など他のおにぎり加えると日水のおにぎりは4%増。麺類は「ちゃんぽん」が苦戦したが、春の新商品の具付き汁なし麺の「焼きちゃんぽん」がカバーした。また、春の新商品は「焼きちゃんぽん」のほか「国産野菜で作った煮物」が好調。秋新商品は「国産野菜たっぷりちゃんぽん」が既存の「ちゃんぽん」と併売店舗でプラスオンしている。また、「バルごはんパエリア仕立て」が好調。特に首都圏で回転を高めている。

「当社の弁当カテゴリーは横ばい。単純値上げをした和惣菜が不振、新商品の『ほうれん草グラタン』でカバーした。『白身魚とタルタルソースのフライ』も好調。弁当向けの市場は厳しく、売場スペースの縮小傾向が響いている。当社では今後も改良を重ね、商品投入を継続する。特に和惣菜などは国産化に力を入れ、単品力強化につなげたい。『白身魚とタルタルソースのフライ』は好調」としている。

–全文は本紙にてお読みいただけます。