テーブルマーク「まるぐラーメン」は具材の満足感に焦点、こだわりの熟成麺、独自技術でスープの香り立ちを再現/2023年家庭用冷食新商品

テーブルマークテーブルマーク「らぁ麺やまぐち監修 まるぐ 鶏コクラーメン」
テーブルマークテーブルマーク「らぁ麺やまぐち監修 まるぐ 鶏コクラーメン」

テーブルマークは7月25日、同社食品開発センター(東京都大田区)で2023年秋の新商品説明会を開いた。

当季の家庭用冷食の目玉商品は、具付きラーメンの新シリーズ「まるぐラーメン」だ。ラーメン店系の商品としてはこれまでなかった、具材の満足感に焦点を当てた。スープも香り立ちにこだわり、独自技術によってラーメン店に近い製法を再現。独自の熟成麺はスープに合わせた形状にしている。

当季の商品開発のスローガンは「お客様の期待を上回る商品を通じてQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を目指します」。家庭用では多様化するお客様ニーズを満たす価値提供をテーマに、具体的に次の2つのテーマを掲げた。1つがお客様の未充足のニーズを満たす、満足度向上の追求。もう1つが食嗜好、食シーンの広がりに向けたラインアップ拡充。

前者にあたる新商品が「まるぐラーメン」だ。「らぁ麺やまぐち監修 鶏コクラーメン」と「麺屋武蔵監修 えび香る魚介ラーメン」の2品を発売する。

テーブルマークテーブルマーク「麺屋武蔵監修 まるぐ えび香る魚介ラーメン」
テーブルマークテーブルマーク「麺屋武蔵監修 まるぐ えび香る魚介ラーメン」

冷凍ラーメン市場はコロナ禍の中3年連続で2桁成長を続けている。本格的な味わいや一食完結の簡便性などが選ばれている理由だが、同社は未充足ニーズが「具の満足感」にあると分析し、商品開発に取り組んだ。鶏清湯系ラーメンの名店「らぁ麺やまぐち」と革新的なラーメンをつくり続ける「麺屋武蔵」が監修した2品を発売する。いずれも共同開発したオリジナルメニューとなる。

具材は監修店と素材選びからこだわり抜き、家庭で準備するのは難しい具材を盛り込んだ。鶏コクラーメンには豚チャーシュー、鶏スライス、鶏団子、メンマ、ネギ――の5種具材が39g、魚介ラーメンには白菜を中心にニラ、きくらげ、鶏スライス――の4種具材が81gがそれぞれ入っている。

スープはラーメン店のかえし(タレ)にだしを加える作り方にならった、独自製法を開発した。かえしとだしを別々にするのは醤油の風味を生かすためだという。今回の新製法では具と麺を鶏ガラだしと凍結し、濃縮スープを別添することで、ラーメン店で食べる風味を再現した。

麺のこだわりは独自の「熟成麺」だ。約10時間熟成することで生地中の空気が抜け、吸水しにくくなり、麺の風味も引き出されるという。

鶏コクラーメンには醤油ベースのスープと相性の良い細麺#20細ストレート麺を使用。小麦粉の配合と調整してしなやかさと粘りのある麺に仕上げた。魚介ラーメンにはスープに絡む#11(太さの単位)中太平内角ウェーブ麺を使用。粗めの全粒粉を混ぜて噛み応えを出し、小麦粉の配合でもちもちとした食感に仕上げた。

イメージキャラクターに有名タレント(未公表)を起用するなど、プロモーションにも力を入れる。店頭販促物による展開のほか、9月中旬からデジタル広告を配信。YouTubeやTwitter、TikTokを活用し、同時にTwitterオープンキャンペーンを展開する。デジタル展開では、主婦アンバサダーによるInstagram投稿でも認知拡大を図る。

テレビCMも展開する。9月15日から1カ月間、関東圏と関西圏で15秒のテレビCMスポットを実施。12月中旬以降には期間限定でタレント商品パッケージを発売する。食嗜好や食シーンの広がりへの対応として、お好み焼類に「山芋焼」を新発売する。健康志向へのお好み焼類での対応となる。生地は小麦粉の代わりに国産の米粉を使用し、国産山芋と合わせてふわとろ食感に仕上げた。国産キャベツと山芋とで約160g、1/3日分の野菜を使用しており、特製醤油だれでさっぱり食べることができる。

弁当商品では「詰めやすサイズ」シリーズを2品追加する。テレワークから出社への転換や、節約志向から弁当の持参が増えるとの予想から、トレンドのスリム弁当箱にも詰めやすい商品規格が特徴。8個入りを訴求する。シリーズ全4品で売場での面展開を狙う。

冷凍ベーカリーの「ここCafe」には「チョコスコーン」を新発売する。油脂を包んで折込んだ、層になった生地が特徴。外はさっくり、中はしっとりとした食感に仕上げた。「ここCafe」は全5品で展開する。

〈冷食日報2023年7月26日付〉