【ニチレイフーズ】業務用冷食は新商品23品・改良品14品を発売、「加工度のグラデーション」を追求、統合シナジー商品も

チキンステーキ150(プレーン)(アマニ鶏使用)
チキンステーキ150(プレーン)(アマニ鶏使用)

ニチレイフーズは9日、2026年春季新商品を発表した。業務用冷凍食品は、新商品23品・リニューアル品14品の計37品を発売する。同日、オンラインで行われた発表会では、滝英明執行役員業務用事業部長が開発背景などについて説明した。

今春は「美味しさの追求」と「加工度のグラデーション」を基本戦略に【事業統合を活かした新価値】【加工度別価値】【主力カテゴリーの磨き上げ】【新価値市場対応】の4つの新商品コンセプトを挙げ、それに沿った商品を投入する。

滝氏によれば、同社推計による2025年の惣菜・外食市場は、外食が前年比6%増、惣菜が前年比3%増を見込み、合計で39.2兆円と拡大傾向が続いている。

国内では人口減少が進む一方、単身世帯や共働き世帯の増加により、食の外部化が加速する中、惣菜や外食の利用が日常化し、利便性ニーズが高まっている。また、インバウンド需要は引き続き好調で、宿泊・観光需要が増加している。ただ、物価上昇が継続し、生活者の実質賃金はマイナスが続いており、直近では国内旅行単価も前年割傾向となるなど、節約志向が強まっている。

こうした変化から、外食やFR・FF業態は好調、ドラッグストアは来店客数が増える反面、海外への旅行者は2019年の水準まで回復しておらず、贅沢と節約の「使い分け消費」が加速している。

一方で、各業態の課題として、人手不足の深刻化を筆頭に、人件費・食材費高騰や、食材供給の不安定化が挙げられる。

こうした中、同社では素材から完成品まで、調理工程の各フェーズにおいて「加工度のグラデーション」による価値を提供することで、各業態で手作りからの冷凍化を推進し、人手不足軽減への貢献を目指していく。

加えて同社は今年4月、水産・畜産素材を扱うニチレイフレッシュと統合する。これまで磨いてきた加工食品に加え、サプライチェーンの上流にあたる素材までのフルラインナップとすることで、これまで以上の総合力を兼ね備えることになる。今春は統合シナジー商品として、コンセプト【事業統合を活かした新価値】に該当するニチレイフレッシュのチキン・えび素材を活かした「完成品」4品を発売する。

チキンでは、ニチレイフレッシュの「アマニ鶏」を使用した新商品「スライスチキン(アマニ鶏使用)」、「チキンステーキ150(プレーン)(アマニ鶏使用)」の2品を発売する。アマニ(亜麻仁)は、「α‐リノレン酸」「リグナン」「食物繊維」を豊富に含む亜麻の種で、「アマニ鶏」はこのアマニ由来の成分を加えた独自飼料で育てた鶏で、しっとりやわらかい食感が特徴だという。

えびでは、ニチレイフレッシュの原料を使用した「手仕込みえびフライ」「手づくり花咲えび天ぷら」の2品を発売。衣付け済みでオペレーション簡素化に貢献。また、インドネシアで実施している植樹活動による持続可能な原料調達の取り組み「生命(いのち)の森プロジェクト」該当商品で、商品の購買を通じて植樹活動に参画できる。

手仕込みエビフライ 3L
手仕込みエビフライ 3L

〈加工度別価値を提供する商品多数〉

「加工度のグラデーション」による【加工度別価値】に対応する商品は素材から加工品まで、計19品もの商品を発売する。

下拵え・味付けまでの比較的加工度の低い商品としては、生IQFチキン類3品、冷凍野菜類1品、米飯類7品、ポテトベース類1品を発売する。

未加熱タイプのチキン、生IQFシリーズは限りなく手作りに近い製法で未加熱タイプの商品で、チルド同等の肉食感・ジューシーさを実現しており、2025年度は2021年度比約300%と販売数量が増加している。今春は「鶏竜田揚(生IQF)」「鶏もも大判唐揚(生IQF)」「香味鶏唐揚(生IQF)」の3品を加え、計6品にラインナップを強化する。

「鶏竜田揚(生IQF)」
「鶏竜田揚(生IQF)」

冷凍野菜では、過熱蒸気製法の「素材そのまま」シリーズから「にんじん(千切り)」を発売。食感にこだわり生鮮品に近い品質を実現した。自然解凍にも対応する。

素材そのままにんじん(千切り)
素材そのままにんじん(千切り)

「北海道産ポテトベース」は、90gずつ型抜き成形した、北海道十勝産のじゃがいもを使ったポテトベース。コロッケやポテトサラダ、グラタンなど多彩なアレンジで活用できる。

米飯は、ベースライス商品を新たに「クイック&クオリティ プロ仕込み」シリーズとしてリブランディング。調理現場での仕込み作業を軽減し、アレンジ自在のプロ品位商品としてベースピラフ、ベースチャーハン、ガーリックライスなど7品をそろえる(リニューアル品)。

「加工度のグラデーション」の完成品としては自然解凍のチキン類3品、ふわふわ豆腐類4品を発売する。

2025年秋に発売したチキン自然解凍品の販売が、簡易オペレーションが好評で惣菜業態を中心に好調なことから、新商品として「黒胡椒チキン」「甘酢チキン」「ヤンニョムチキン」の3品を追加する。自然解凍でも衣食感が残ることが特徴。

「ふわふわ豆腐」は白身魚のすり身に豆乳や具材などを加えふんわりなめらかな食感に仕上げた自然解凍も可能な和惣菜。今春は新商品「舞茸のふわふわ豆腐」を発売するとともに既存品3品をリニューアルする。

コンセプト【主力カテゴリーの磨き上げ】では、独自の差別化技術を用い、業界No.1品位の商品を投入。ハンバーグでは、肉厚でジューシーな食べごたえある新商品「肉厚ジューシーハンバーグステーキ(デミグラスソース)」を発売。

チキンでは、「究極の唐揚げ」シリーズの新商品「究極の唐揚げ(にんにく醤油)M)」を発売する。

ほか、常温のレトルトカレーでもレストランユース商品2品を発売する。

〈市場ニーズ対応で価格訴求品も17品〉

コンセプト【新価値市場対応】では、常温品で健康志商品「VegeDelica」の新商品を発売するほか、マーケットニーズに対応し、価格対応商品を拡充。スペックを見直すことでコストダウンを図り、農産品4品、米飯2品、チキン5品、ハンバーグ1品、春巻3品、カレー(常温)2品と計17品の新商品を発売する。

〈冷食日報2026年1月15日付〉

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近年の冷凍食品をめぐる情勢は、共働き世帯の増加や家族構成の変化、また飲食店や量販店の惣菜売場の多様化によって需要が増加しています。一方で、家庭用冷凍食品の大幅値引セールの常態化はもとより、原料の安定的調達や商品の安全管理、環境問題への対応など課題は少なくありません。冷食日報ではこうした業界をめぐるメーカー、卸、そして量販店、外食・中食といった冷凍食品ユーザーの毎日の動きを分かりやすくお伝えします。

創刊:
昭和47年(1972年)5月
発行:
昭和47年(1972年)5月
体裁:
A4判 7~11ページ
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