Umios、社長交代会見を開催/池見新会長「企業変革のスピードをさらに加速させたい」
3月1日に社名を変更したUmios(旧マルハニチロ)は3月2日、社長交代会見を同社本社(東京都港区)で開いた。4月1日付で安田大助専務が社長に就任し、池見賢現社長は代表権のある会長に就く。社長交代は6年ぶり。社長交代の理由について、池見氏は「変化が激しくなる中、スピード感のある経営が求められており、私一人で指揮するよりも安田新社長とタッグを組みながら行う方が良いのではと思い、今回の決断となった。新しい体制の下で長期ビジョンと中期経営計画の成果を最大化し、企業変革のスピードをさらに加速させたい」と語った。
新社長の安田氏は、これまでに食材流通セグメント長や、海外戦略部門長、マーケティング部門長などを歴任してきた。社長就任について、安田氏は「長い歴史と伝統を持つ企業の舵取りを任されることになり、大変身の引き締まる思い。池見社長の意思を着実に引き継ぎ、固定観念を捨てて新たな価値創造に向けて変革の旗印を事業の現場で着実に実装し、結果につなげたい」と意気込む。
同社は2025年3月に、長期ビジョンと中期経営計画「For the ocean, for life 2027」を公表し、「『食』を通じて人も地球も健康にするソリューションカンパニーへの変革」を進めている。企業変革の象徴として、今年3月1日付で社名を変更し、従業員の「挑戦」と「共創」を後押しする企業文化の醸成などを進めている。新たな成長ステージに入るべく、経営体制の強化として代表取締役の異動を決めたという。
組織改革については、水産や食品などの部門間の壁を無くし、同じ会社の一員であるという意識の醸成を進めてきたという。「これまで、食品は食品の担当に、水産は水産の担当に、という流れだった。その窓口を一つにしたことは成果となって表れている」(安田氏)など、効果も表れているようだ。今後は、海外を含めたグループ全体で連携をとれるよう改革を進める考えだ。
今後の体制として、新会長の池見氏は、最高経営責任者(CEO)としてグループ経営全体の監督やガバナンス強化といった企業改革の促進を担う。新社長の安田氏は、最高執行責任者(COO)としてグループの経営戦略や、事業ポートフォリオ管理、投資判断などの業務執行を行う。
安田氏は「バリューサイクルの輪をより大きくより太くすることでグループ全体の収益力を向上させ、海外での事業を拡大し、それぞれのエリアでグローカルに戦える事業体へと進化させること、海外においても販売を担う川下戦略に進出することが当面の最優先課題」と話す。
海外事業についても展開をより進める。特にASEAN 諸国の発展が著しく、人口増加に加えてインフラの整備が進んでいることから、ビジネスチャンスが増えているという。安田氏は「冷凍食品に関しても冷蔵庫の普及は少し変わってきているステージに来ている。完璧な状態にはまだ時間はかかると思うが、将来的には伸ばしたい」と話す。
今後について、安田氏は「2035年を見すえた長期ビジョン、持続可能なタンパク質の提供と健康価値の創造。この実現に向けて収益力を持続的に向上させるだけではなく、経済価値、環境、価値、そして社会価値を三味一体にして最大化をした上で選ばれ続ける企業になることを、私としては牽引していきたい」と語った。池見氏は「社名変更などは、我々の変革への覚悟そのもの。新体制のもと引き続きUmiosに期待していただきたい」と呼びかけた。
同社は、25年に発表した長期ビジョンの中で、35年にありたい姿として「消費者起点の持続的な価値創造を可能にするバリューサイクルを構築・強化」や「バリューサイクルのグローカル展開により、価値創造を最大化」「持続可能な事業の選択と集中」「川下戦略及びグローカル戦略への投資」「健康価値訴求を強化」などを掲げている。
〈冷食日報2026年3月4日付〉







