17年の消費キーワードは「シニアの多様化」「糖質制限」「コスパ」など

三菱食品はこのたび、都内で「2016年食品市場の総括及び2017年の消費の展望」について報道説明会を開催し、原正浩執行役員マーケティング本部長兼戦略研究所長が説明に立った。

2016年を総括し、消費環境では、依然財布のひもは固く消費者心理の足踏み状態が続くが、そうした中でも食料品支出は、惣菜伸長等で前年を上回る月が多く、好調に推移。業態別ではSM、CVS、HC/DS、DgS、宅配/通販/インターネットの全業態が前年を上回り、今後も低価格・利便性が消費のキーワードとなりそうだと見る。

昨年の同様の説明会で、同社は16年の消費キーワードとして①健康②格差③ボーダーレス④シニア・介護–の4つを挙げ、それぞれで予測項目を挙げていたが、予測に沿った事象も多く見られた。実際の結果を受けては▽生活防衛意識▽雇用や所得の改善▽円高進行▽日銀の金融政策–を背景に「スマホ消費」「最新技術」「付加価値食品」の3つがキーワードだったと振り返った。具体的に、食品分野で流行った商品・事象は▽乳酸菌ショコラ▽グリーンスムージー▽カップヌードルリッチ–、他のカテゴリーでは▽ポケモンGO▽君の名は。▽格安スマホ▽次世代たばこ▽メルカリ▽グランピング▽ハイテク家電▽AI▽VR–を挙げた。

さらに2017年の展望についても説明。原本部長によれば、2017年は消費のフックとなるような大きなイベントが比較的少ないという。