ローソンは600円ハイボール缶が想定2倍のヒット、セブンイレブンは“異色クラフトビール”好調、飲酒場面が減るなかで「飲むときはおいしいものを」

ローソンは、高付加価値ハイボール缶に注力している。9月23日から販売している「ザ・ラディ・ハイボール / THE LADDIE HIGHBALL」の発売初日販売高(金額)が酒カテゴリー全体で1位となり、発売初日の販売数は想定の約2倍となった。
数量ベースでは、1本600円(税込)という高価格帯ながら2位だった。購入する世代については、40代男性が最も多く、20代~30代の男性については、NB定番ハイボールの性・年代別購入構成比と比較して約2倍の構成比となっている。
同社ではこれまで、昨年12月に発売した「BUSKERハイボール」(税込328円)や今年8月に発売した「ビッグピート スーパースモーキーハイボール」(税込438円)など、高価格帯のハイボールを展開してきた。どちらも20代~40代を中心に好評で、通常のウイスキーハイボール缶と比較して発売から1週間で売上が3倍以上となった。
この理由について担当者によると、節約志向が高まり飲酒量や頻度が減るなかで、「せっかく飲むならおいしいものを選びたい」との需要が高まっているという。
自宅でこだわりのハイボールを楽しむ人が増える中、キャンプなどアウトドアシーンでも「自分の好きなものを飲みたい」と購入する顧客も多い。
また、高級なウイスキーボトルをレコメンドしにくいが、缶であれば300~400円程度で試せるため、友人などにすすめやすい点も支持されている理由だとする。
この商品は、ブルックラディの定番商品「ザ・クラシック・ラディ」のウイスキーをベースに、ハイボール缶に合う特別なレシピでブレンドしたウイスキーを使用している。
1カ月弱分を見込んで製造を行ったが、今後の販売状況次第では店舗への出荷終了が早まることも想定される。

セブン‐イレブン・ジャパンでは、ヤッホーブルーイングと共同開発したクラフトビール「有頂天エイリアンズ」(税込350円)を6月11日より販売している。
同商品は5月に首都圏、長野県、山梨県で発売し、プレミアムビールカテゴリーで販売数が1位となった。また、購入した顧客の約3割は、過去3ヵ月間同社でビールを購入していなかったことから、新規顧客取り込みにもつながった。情報発信も奏功し、クラフトビール好きとビール初心者に好評だ。