MLA豪州牛肉産業予測、15年牛肉輸出量は前年割れから2%増に上方修正

MLA豪州食肉家畜生産者事業団が13日に発表した牛肉産業予測の修正版(第3四半期)によると、15年の牛肉輸出量は前回予測の115万t(前年比10.9%減)から132万tに上方修正され、前年比2.3%増と過去最高となった前年実績を上回ると予想している。高水準で推移していると畜頭数と、堅調な国際牛肉価格および海外市場の需要、そして為替動向(豪ドルの軟化)などの要因に支えられており、日本や米国、韓国、中国など主要市場を中心に底堅い需要が見込まれている。上記4カ国ではすでにことし1~5月で51.6万t(前年同期比20.9%増)に上っており、輸出全体の8割を占めている。15年も引続き多いと畜頭数が続いており、結果、15年の成牛と畜頭数は900万頭(前年比2.4%減)と、当初2ケタ台の減少とみられた前回予想から80万頭上方修正されている。ただ、来年以降は大幅な減少が見込まれ、17年は1996年以来700万頭を下回るとみられている。

今回の修正版の予測によると、干ばつを受けてことしもと畜頭数は非常に多く、特に東部州では過去5年平均よりも20%多い。このため15年の成牛のと畜頭数は900万頭と前年から2%程度やや下回る見通し。だが、この反動が16年以降のと畜に現れ、とくに17年は700万頭を下回る見通しだ。一方、と畜頭数がやや減少するのに対して1頭あたりの平均枝肉重量は279㎏(前年比0.8%増)わずかに増加しており、子牛を含めた牛肉生産量は255万t(前年比1.8%減)と、前回予想から25万t上方修正されている。