ネスレ日本とファンケル、健康寿命延伸へ共同商品 「ウェルネス アンバサダー」で展開

ネスレ日本とファンケルは、栄養や健康の問題解決に共同で取り組むプロジェクトを始動する。その第1弾として、「ネスレ ウェルネス アンバサダー」向けカプセル製品を共同で開発し12日、専用WEBサイトで販売を開始した。日本人の食事で不足しやすいビタミン・ミネラルの種類と量を適切に配合した「ネスレ ウェルネス抹茶」など8品で、日本の健康寿命延伸に貢献することを目的に両者の強みを生かした製品・サービスを引き続き共同で開発していくという。

ネスレ日本は今春、コーヒーマシン「ネスカフェ ドルチェグスト」を無料で使用し、家庭や職場に「抹茶」で健康習慣を届けるサービス「ネスレ ウェルネス アンバサダー」を開始した。ウェブサイト上で簡単な質問に答えることで、ビタミン・ミネラルや健康・美容などをサポートするプラス成分が配合された専用カプセルの中から、その日にお薦めの製品を毎日手軽に楽しむことができるもの。サービス開始以降、2週間で会員登録数1万5000人に達しこのほど、カプセル製品の増産体制が構築できたことから、登録数4万人を目標に据え、ファンケルとの共同開発商品の発売に至ったという。

両社は、世の中の「問題解決=不の解消」を創業の原点としている。現在の日本の高齢化社会が抱える「健康寿命」の問題を解決したいという共通の理念のもとで、業界の垣根を越えて共同プロジェクトの始動を発表した。

第1弾の発売当日、都内で開いた発表会の席上で、ネスレ日本の高岡浩三社長は、プロジェクトの経緯とねらいを次のように語った。

「高齢化社会では、人々の健康寿命をどう伸ばすかが鍵だ。当社が持たない技術・ノウハウも必要となることから、同じくサプリメントや健康機能性表示食品で健康寿命延伸に取り組むファンケルに声を掛けた。ファンケル監修のもと、3月発売の『ネスレ ウェルネス抹茶』も製品設計から見直し、日本人の食事で不足しやすいビタミン・ミネラルの種類と量を適切に配合した。アマゾンなどe‐コマースの脅威にさらされている小売からの期待も大きいことから、将来的にはドラッグストアなどリアル店舗での販売も検討していきたい」。一方、ファンケルの池森賢二会長は、「ネスレとの協業という最高のチャンスをいただき非常にうれしい。世界トップの食品企業であるネスレと協業することで、日本人の健康寿命延伸に協力していきたい」と意気込みを語った。

ネスレ日本とファンケルが共同開発した商品は、「ネスレ ウェルネス抹茶」4品の他、ファンケルのロングセラー商品「カロリミット」を配合する「ネスレ ウェルネス抹茶カロリミット」、全粉乳などに健康と美容をサポートする成分を配合した「ネスレ ウェルネスラテ」3品の計8品。

〈食品産業新聞2017年10月19日付より〉