アジア初「習慣的な水分摂取による健康増進効果」に関する研究実施、科学雑誌「Nutrients」に採択/サントリー

サントリー「水分摂取による健康増進効果の検討」が科学雑誌「Nutrients」に採択(画像はイメージ)
サントリーグループの基盤技術研究を担うサントリーグローバルイノベーションセンターは、同センターが実施した研究、「水分摂取による健康増進効果の検討」により、習慣的に起床後と就寝前2時間以内に水分摂取することには、複数の健康増進への効果があることが認められたと発表した。

同社は、起床後と就寝前2時間以内の習慣的な水分摂取には、血圧低下、体温上昇もしくは体温低下抑制、腎機能低下抑制、血中老廃物希釈への効果があることを確認したとする。

この研究は4月20日に、栄養学の分野で国際的に権威のある科学雑誌「Nutrients」に採択されたもの。健常なアジア人(日本人)男女を対象とした、習慣的な水分摂取介入による健康増進効果の可能性を検討した研究は、今回がアジアで初になるという。

「水分摂取による健康増進効果の検討」としたこの研究は、習慣的な水分摂取に健康増進効果はあるのかを研究目的とし、健常日本人男女を対象として、起床後と就寝前2時間以内の習慣的な水分摂取による健康増進効果の可能性を検討したもの。

研究方法は、起床後と就寝前2時間以内にペットボトル入りの水550mlずつを12週間継続して飲用。被験対象となった50歳以上75歳未満の日本人男女60名を、ランダムに介入群と対照群に分けている。

介入群には普段の生活に加えてペットボトル入りの水550mlを、朝は起床時から2時間以内に1本、夜は就寝前2時間以内に1本、1日合計2本(1,100ml)を12週間継続摂取した。対照群には普段通りの生活を12週間送ってもらった。

その結果、起床後と就寝前2時間以内の習慣的な水分摂取により、
〈1〉血圧低下
〈2〉体温上昇もしくは低下抑制
〈3〉腎機能低下抑制
〈4〉血中老廃物希釈
―――への効果が認められたという。

同社は、「本研究で見出された効果は、水分摂取量増加によるものか、朝・晩のタイミングによるものかは現段階では分かりません。しかし、健常人においても、水分摂取習慣を変えることで複数の健康ベネフィットがあることが示されました」とするとともに、「今回の研究で、日常生活における水分摂取の習慣を変えることで、健康ベネフィットがあることがわかりました。今後の大規模試験などさらなる検討結果に期待が寄せられます」としている。

〈サントリーグローバルイノベーションセンターのコメント〉
今回の研究では、習慣的な水分摂取による全身への健康効果として、血圧低下、体温上昇もしくは低下抑制、腎機能低下抑制、老廃物希釈効果が認められました。

これらの効果は、水分摂取量増加によるものか、朝・晩のタイミングによるものかは現段階では分かっていません。しかし、健常人においても、水分摂取習慣を変えることで更なる健康ベネフィットがあることを示した、アジア人を対象として、また健常人において全身の健康効果を調べた最初の研究です。

また、習慣的な水分摂取介入による効果として血圧低下と体温上昇を示唆する最初の研究です。メカニズムの詳細やサンプルサイズ、設定条件には限界があったため、今後の大規模試験などさらなる検討結果に期待します。