サントリー食品インターナショナルは3月3日、牛乳や水と割るだけでラテやブラックが作れる濃縮タイプ飲料「ボス カフェベース」の2020年年間販売数量が、前年比1.4倍になったと発表した。

〈関連記事〉サントリー「ボス カフェベース」が前年比5割増に、コロナ禍で濃縮飲料に脚光、在宅需要拡大と汎用性で共働き世帯に人気

これは、在宅勤務時間の増加、家庭での「イエカフェ」の広がりが後押ししたもの。また、2020年3月に同ブランドの製品設計をラテとブラックの兼用化にして以降、簡便性と本格感が増し、女性だけでなくブラックを好む男性のユーザーが増えたことも要因となっている。

2021年は在宅ワークがさらに浸透すると見られる中、サントリー食品インターナショナルは、イエナカ消費の今後のキーワードとして2つを挙げる。それは、自分自身の心と身体をいたわるようなプチ贅沢品などの「ご自愛消費の需要」と、大容量製品を選ぶ「まとめ買い(大容量)の需要」への対応である。そのため、コク深い濃縮飲料や大容量ペットボトル製品などの販売強化を行う。

そして、コーヒーだけでなく、嗜好飲料の“簡便需要”が増えると同社は捉え、「ボス カフェベース」からのシリーズ展開として、濃縮紅茶飲料「ボス ティーベース」(340mlペットボトル〈10杯分〉/税別278円)を3月9日から全国発売する。ラインアップは、“紅茶・甘さ控えめ”と“無糖紅茶”の2品。

「ボス ティーベース」は、手淹れの紅茶に対して、「ティーバッグで作ると、一度にたくさん作れないのが悩み」、「ミルクティーが飲みたいけど、時間がかかるので忙しい平日には楽しめない」など、ユーザーが飲用時に不満がある点に着目した。牛乳や水で割るだけで、簡単にティーラテやストレートティーが楽しめる手軽さを訴求する。

中味は、「リプトン」のインド産紅茶を100%使用し、希釈後の飲用時に通常のRTD紅茶(紅茶飲料)に比べ約3倍の紅茶原料を含有する中味設計により、カフェのような本格的なティーラテやストレートティーが味わえる中味に仕上げたという。

「ボス カフェベース」は、スーパーマーケットだけでなく、2020年からコンビニで7杯分サイズを展開したことも、好調な販売実績につながった。2021年は取り扱いチェーンがさらに拡大する予定という。また、コミュニケーションでは、「ボス カフェベース」ブランドで6年目にして初となるテレビCMを全国投入し、認知度アップを図る。

さらに、大容量にもチャレンジし、2Lペットボトルの大容量アイスコーヒー「ボス ホームカフェ」(税別230円)を4月13日から発売する。アイテムは、“無糖”“甘さ控えめ”の2品。イエナカ時間を中心に、上質でありながら気軽にゴクゴク飲める大容量のコーヒーにチャンスがあると考えたという。サントリー食品インターナショナルの担当者は、「サントリーの技術を駆使し、コーヒー感がありながら飲みやすい味わいを目指した」とした。
サントリー食品インターナショナル「ボス ホームカフェ 無糖」「ボス ホームカフェ 甘さ控えめ」

サントリー食品インターナショナル「ボス ホームカフェ 無糖」「ボス ホームカフェ 甘さ控えめ」

 
3月3日に「ボス」のイエナカ戦略の発表会を行ったサントリー食品インターナショナルジャパン事業本部ブランド開発事業部の大塚匠課長は次のように語った。

サントリー食品インターナショナル・大塚課長

サントリー食品インターナショナル・大塚課長

 
「“ボス”ブランドは、“働く人の相棒”である。“カフェベース”を中心に、お客様が最も自分向けにカスタマイズできる相棒として、いろいろな形で使っていただければ、今後、“イエナカで働く”、“イエナカで休む”といったところを捉えていけば、ブランドとして新たな接点が広がると前向きにとらえている。(在宅勤務が続く)この状況をチャンスに変えていきたい」。
 
「今春から紅茶にもラインアップを広げたのは、嗜好品のおいしさと簡便性を兼ね備えたものを広げることで、カフェベース、ティーベースという濃縮タイプの嗜好品を浸透させていきたい。そして、テレビCMを全国放映することも含め、カテゴリーを牽引していきたい」。
 
コーヒーなど嗜好品は、在宅需要の増加が注目され、飲料やコーヒー各社から濃縮飲料の新製品が相次いで発売されている。ただ、まだ試していない生活者が多いため、簡便性と本格感を各社が訴求することで、新たなユーザーはさらに流入するとみられる。