ネスレ日本「ネスカフェ」などコーヒー製品値上げ、生豆相場の高騰と円安で

「ネスカフェ ゴールドブレンド」(80g)
ネスレ日本は2022年1月1日から、「ネスカフェ」などのコーヒー製品の一部を値上げする。11月1日に発表した。ネスレ日本のコーヒー製品価格改定は、2018年4月以来3年9か月ぶりとなる。

値上げ対象は「ネスカフェ」のレギュラーソリュブルコーヒー製品(家庭用・業務用計35品)、「ネスカフェ ドルチェ グスト」専用カプセルの一部製品(16品)、「スターバックス」レギュラーコーヒー製品・プレミアム ソリュブル製品(ともに家庭用、計19品)。

※レギュラーソリュブルコーヒー=ネスレ日本による製法分類で、微粉砕した焙煎コーヒー豆を、コーヒー抽出液と混ぜ合わせて乾燥し、粉にしたもの。

価格の上昇幅は、「ネスカフェ」レギュラーソリュブルコーヒー製品で約10~17%、「ネスカフェ ドルチェ グスト」専用カプセルの一部製品で約10%、「スターバックス」レギュラーコーヒー製品・プレミアム ソリュブル製品で約17~20%。主力の「ネスカフェ ゴールドブレンド」(80g瓶)は、税込1031円が1207円になる。

ネスレ日本は今回の値上げ理由として、コーヒー生豆相場の高騰や為替で円安が続いていることを挙げている。中長期的な視点でコストダウンに取り組んできたが、外部環境が企業努力で吸収できるレベルを超え、やむをえず価格改定を決めたという。

同社によれば、コーヒー生豆の国際相場は、世界的なコーヒー需要の増加と、世界最大の生産・輸出国であるブラジルでの降雨不足により2020年末から上昇が続いている。加えてブラジルでの霜害(霜〈しも〉による農産物被害)の影響により、2021年後半からは急激に価格上昇している。さらに、為替も急速に円安が進んだことから、直近2021年8月のコーヒー生豆の国際相場は円換算で2020年1月と比べ90%以上の上昇となっており、今後も先行き不透明な状況が続くことが予想される。

ネスレ日本 コーヒー製品価格改定表(2022年1月1日から適用)

ネスレ日本 コーヒー製品価格改定表(2022年1月1日から適用)

ネスレ日本 コーヒー製品価格改定表(2022年1月1日から適用)

ネスレ日本 コーヒー製品価格改定表(2022年1月1日から適用)