ドラッグストア(DgS)の拡大が続いている。経済産業省の「2018年小売業販売を振り返る」によると、DgSの店舗数は前年比4.8%増の1万5660店、販売額は5.9%増の6兆3644億円に拡大した。

商品別の販売額は、食品を筆頭に、すべての商品群で伸長した。食品は9.5%増の1兆8061億円と最も高い伸びを示し、販売額の拡大に寄与した。「2019年上期小売業販売を振り返る」においても、DgSの店舗数は5.1%増の1万6059店、販売額5.0%増の3兆2588億円と拡大を継続、食品は6.9%増の9374億円と伸長している。販売額に占める食品の構成比は18年28.3%、19年上期28.7%となり、食品の存在感が高まっている。

同統計によると、DgSの販売額は18年、19年上期と伸長している一方で、スーパーは18年0.9%増の13億1609億円、19年上期0.1%減の6兆3617億円と伸び悩んだ。コンビニエンスストア(CVS)は18年2.0%増の11兆9780億円、19年上期2.4%増の5兆9044億円と伸長も、DgSの勢いには及ばない。

商品別の構成比を見ると、18年のDgSの食品は28.3%と、商品の中で最も高い。健康食品の構成比3.4%(2177億円)を含むと、30%を超える。

本紙「食品産業新聞」では、より詳しく現状を知るため、主要なドラッグストアチェーンに向け「食品に関するアンケート調査」を実施し、13社から回答を得た。食品の販売構成比は30%以上~40%未満が最も多かった。同構成比が30%以上のチェーンで共通していたのは、食品を扱う上で重視している点が「ワンストップ化」だったことだ。利便性を高めるため、今後も食品の構成比はアップしていきそうだ。

DgSの食品強化の動きに伴い、食品業界におけるDgSの存在感も増してきている。汎用製品については、低価格販売が依然として主流だ。一方で食品に積極的で、かつ食品の利益率を高めたいDgSに向けて、食品メーカーは高付加価値の加工食品や、機能性表示食品、食物アレルギー配慮食品などを提案し、利益に貢献したい構えだ。

DgS業界では、再編・集約の動きが注視される。8月に、マツモトキヨシ(千葉)がココカラファイン(横浜市)との独占交渉権を獲得し、資本・業務提携から一歩進み、経営統合に向けた協議を開始した。大手が中小を吸収する動きは以前からあったが、大手同士のM&Aは初めて。マツキヨとココカラの統合で売上高は約1兆円になり、業界1位のツルハホールディングス(北海道)の7800億円を大きく引き離す。

食品の構成比が5割を超える食品強化型のコスモス薬品(福岡市)の関東進出にも注目だ。業界3位の同社は地盤の九州からドミナント出店し、徐々に東へ出店エリアを広げてきた。愛知県まで到達し、今年4~5月に中部エリアを飛び越えて、東京23区内に3店を連続出店した。いずれも小型店で、食品はほとんど扱わず、一部店舗では調剤を導入し、キャッシュレスにも対応というイレギュラーな店舗だ。「来年5月から関東でも食品を満載した当社らしい店舗を出していく」(横山社長)構えで、来年中に30店を関東に出店することを公表している。