ローソンストア100「100円おせち」38品目で過去最多、「のどぐろ蒲」「味付け帆立」など高級食材も登場

「100円おせち」全38品目を使用した「豪華四段重」/ローソンストア100
ローソンストア100は2021年正月を前に、12月25日、「100円おせち」38品目を発売する。

「100円おせち」は、税別100円均一で“おせち”のおかずを販売するシリーズ。2020年は、2019年よりも6品目多い、過去最多の38品目を展開する。

おせちは百貨店などでは毎年、数万円の豪華な商品を訴求している。コロナ禍で自宅でお正月を過ごすことが増えそうな2021年は、百貨店各社の予約受付の滑り出しも例年以上に好調で、より高単価なものが人気だという。そんな中、ローソンストア100の「100円おせち」は全種類購入しても3800円(税別)という安さ、好きなおかずを選べ、食べ切れる量だけ購入できるという敷居の低さや利便性で異彩を放つ。

今年の新商品は「のどぐろ蒲」「味付け帆立」「棒鱈甘露煮」「魚卵のうま煮」「味付けごぼう」「たけのこ煮」の6品。コロナ禍で本来は外食などで使用されるのどぐろやベビーホタテなどの高級食材に余剰が出て安価に入手できたという。

新商品「棒鱈甘露煮」「魚卵のうま煮」「味付けごぼう」「たけのこ煮」

新商品「棒鱈甘露煮」「魚卵のうま煮」「味付けごぼう」「たけのこ煮」

「のどぐろ蒲」は、2018年に発売した「ふぐ蒲」に続く、“高級かまぼこ”第2弾。カップ入りの「味付け帆立」は春夏にゼリーを作っている工場のオフシーズンを活用してコストを抑えた。

新商品「のどぐろ蒲」

新商品「のどぐろ蒲」

「味付けごぼう」は関西の祝い肴3品(数の子、黒豆、ごぼう)の1品。数の子は2018年に発売したが、ごぼうの商品化には時間がかかり、ローソンストア100商品本部生鮮・デイリー部シニアMD・森雅之氏によると、「一昨年から企画してようやく発売でき、これで3品が揃った」という。「棒鱈甘露煮」は、やはり関西で欠かせないおせち具材で要望が多かったもの。サイズや形など不選別の原材料を使うことでコストを抑えた。
 
ローソンの100円おせちは、おせちに馴染みが薄い若年層なども開拓して年々売り上げを伸ばしており、2018年度は前年比33%増の115万個、2019年度は20%増の137万個を販売した。
 
コロナ禍で家族で1つのおせちをつつくことが難しい状況の中、「100円おせち」なら、1人分づつお重に詰めることもできる。帰省できない単身者も1人用のおせちを簡単に作れる。ローソンストア100では、今年は1人用の重箱(税別148円)も用意した。12月2日に都内で行われた発表会で、近藤正巳ローソンストア100商品本部副本部長は、「お子様と一緒に盛り付けるおせちパーティーで、おうち時間を楽しんでほしい」と話した。

「100円おせち」8品目を使用した、「基本のおせち(1人1段重)」

「100円おせち」8品目を使用した、「基本のおせち(1人1段重)」

2019年までは1回納品の「売り切れ御免」で、人気商品は店によっては1日~2日で完売してしまっていた。コロナ禍でおせち市場が拡大しそうな今年は、12月25日から年末までの1週間で3回納品する計画で、「多くの人に100円おせちを楽しんでほしい」(近藤副本部長)という。高級食材や関西の定番品が揃ったことなどもあり、今年は前年比50%増の200万個の販売を目指す。
 
3年前から料理研究家の小林睦美さんが監修し、お重を持たない人でもお皿に盛ることで楽しめる「ワンプレートおせち」を提案してきた。小林さんは「withコロナの今年は、違った切り口で盛り付け提案をしてみました」と話し、パソコン越しでも映え、食べやすく1品1品カップに盛り付けて、リモートでも会食しやすくしたものや、38品目を4段のお重に豪華に盛り付けたもの、おせちパーティー用にスイーツのように盛り付けものなどを提案。これらはローソンストア100のホームページで公開されている。