日本政策金融公庫はこのほど、食品企業の労働力不足の状況調査結果を公表した。今年7月に実施した「17年度上半期食品産業動向調査」の特別設問として実施したもの。食品産業動向調査は全国の食品関係企業(製造業、卸売業、小売業、飲食業)7027社に郵送により調査票を送付し回収。有効回答は2571社(回収率36.6%。製造業695社、卸売業616社、小売業25社、飲食業45社)。

調査によると、17年通年見通しの雇用判断DI(不足企業割合から過剰企業割合を差し引いた数値)が下期見通しで「37.8」と1997年の同調査開始以降で最大となり、最も人手不足感が高まっている。さらに雇用労働力が「不足」と回答した148社(全回答社の44.7%)に労働力不足の実態を調査した(複数回答)。

〈労働力不足の原因〉
全体では「求人に対する応募がない」が86%と最も多く、飲食業(外食)95%、小売業91%、製造業85%、卸売業84%と、対象4業種とも最も多い結果となった。

〈労働力が不足している職種〉
「商品生産・単純作業」が62%と最も多く、製造業では76%と飛びぬけて「労働力不足」と回答した比率が高い。次いで「商品生産・熟練作業」43%で、ここでも製造業が53%と多い。さらに「営業・販売」は、全体では41%だが、こちらでは小売業63%、卸売業59%、飲食業59%と3業種が多い結果となった。

〈労働力不足の解決策として効果が期待できるもの〉
全体では「労働条件の改善(賃金の値上げ、勤務時間の短縮等)」70%が最も多く、4業種とも最も多い回答となった。次いで「作業工程の機械化」42%だが、卸売業・小売業・飲食業では2割前後の一方で、製造業は54%と飛びぬけて多い結果となっている。以下、「外国人技能実習生の受け入れ」31%、「工程管理の見直し」27%、「福利厚生の充実」24%、「従業員への研修」17%の順。

〈食品産業新聞2017年12月11日付より〉