串カツ田中がテイクアウト専門店の出店強化、通常店舗と同等の売上規模目指す

フードコートに出店したテイクアウト専門店「串カツ田中 アリオ亀有店」
〈小売店舗の惣菜テイクアウトコーナーへ初出店、「串カツ田中 アリオ亀有店」〉
串カツ田中ホールディングスは、串カツの中食利用推進を目的にテイクアウト専門店の出店を強化する。

同社は4月26日、東京ドーム店に続く2号店目のテイクアウト専門店として「串カツ田中 アリオ亀有店」(東京都葛飾区)をオープンした。小売店舗の惣菜テイクアウトコーナーへの出店は初。全国1000店体制の構築を目指す同社はアリオ亀有店をモデル店舗に、テイクアウト専門店の出店を加速化させ、売上規模(金額)では、既存のイートイン店舗に並ぶ半数を目指す意向だ。

同店の商品コンセプトは、「田中の味をもっと身近に」。取締役出店戦略部長の近藤昭人氏は、アリオ亀有店の特長について、「串カツは、通常店舗で販売中の30種類から特に人気の18種類に絞った。また同店限定でコロッケを発売し、昼食や夕食の惣菜に、あるいは大人数でのパーティにと、串カツ田中の味を家庭で気軽に楽しめるよう工夫を図った」と話した。

牛・豚・レンコン・玉ねぎ・エビなどが揃う串カツの価格は、通常店舗と同価格の1本税抜き100円から。店舗にはガラスショーケースを設け、来店客が選びやすいように商品を陳列した。

テイクアウト専門店の串カツは通常店舗と同様、1本税抜き100円から

テイクアウト専門店の串カツは通常店舗と同様、1本税抜き100円から

「串カツ田中」を約230店舗運営する同社は、200店舗を達成した時期から中食への進出を模索してきた。人気の串カツ店として知られる同業態への小売企業の関心は高く、出店要請はかねてから複数あったという。アリオ亀有についても先方から出店のオファーがあり、主要客層がファミリー層など既存店舗の客層と重なる点が決め手となり、同社は出店を決めた。
 
「串カツ田中 アリオ亀有店」は、アリオ亀有で同日に改装オープンしたフードコート「フードテラス」に出店しており、隣接店舗は同じく揚げ物業態の「とんかつ新宿さぼてん」のテイクアウト専門店だが、「カニバリは無いと見ている。当店の魅力は、串カツを1本108円から購入できる点。メインのおかずとしてはもちろん、つまみやおやつ、食卓に一品足りない時など、様々な利用シーンを想定している」(近藤氏)とした。
 
客単価は700円から800円。テイクアウト後に、隣接するフードコート内で揚げたてを食べることもできる。
 
〈食品産業新聞 2019年5月27日号〉