すかいらーくグループ全店で深夜営業廃止、原則23時30分閉店に、新たな生活様式に対応

すかいらーくグループが深夜営業を廃止(画像は「ガスト」店舗)
すかいらーくホールディングスは5月26日、「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」などのすかいらーくグループ全店(約2600店舗)で、営業時間を原則23時30分閉店に変更し、日をまたぐ深夜営業を原則廃止することを決定したことを発表した。実施は2020年7月1日から。

深夜営業の廃止は、新型コロナウイルスの影響で人々のライフスタイルが大きく変化し、新たな生活様式に迅速に対応することが長期的にビジネスを成長させていく上で最も重要と考えたためという。また、従業員の雇用維持と、新たな雇用機会の創出につなげるねらいもある。

同社は全店原則23時30分閉店で、ランチやディナータイムの需要拡大に対応する活動のポイントとして、以下の4つを挙げている。カギカッコ内は同社コメント。

〈1〉顧客のライフスタイルの確実な変化に対応=“昼間時間帯への移行”
「新型コロナウイルス終息後も、在宅ワークや日常の買い物など、生活の中心がランチやディナータイムへ移行するものと考えており、それに伴い深夜時間帯のニーズは減少すると想定しています。その消費動向の変化を捉え、この先のライフスタイルに適した営業時間の見直しを行っております」。

〈2〉宅配やテイクアウトの需要拡大と顧客サービス品質向上への人的資源の集中
「新型コロナウイルスの経験により、今後宅配やテイクアウト需要は拡大し、レストランサービスの品質に対する期待値もますます高まると考えております。これに対応するため、ランチやディナータイムに人的資源を集中させ、イートイン以外のビジネスの需要拡大への対応とレストランの顧客サービス品質向上を目指します」。

〈3〉女性やシニアの活躍推進を目指した働きやすい職場環境の整備
「厳しい経済環境においても、食とサービスを提供するテーブルサービスレストランが成長する上で欠かせないのは、優秀な人財の採用と定着です。当社では、女性やシニアの方々も活躍いただける社会の実現こそが、雇用の充実につながり、働きがいを生み、結果お客様に最高の店舗体験をお届けできるという考えのもと、深夜営業時間の短縮を通じて職場環境の改善を図っております。また、全従業員のワークライフバランスの充実を推進しています」。

〈4〉従業員の雇用維持と新たな雇用機会の創出
「これまで当社の成長を支えてくれた深夜帯の従業員の方々には、引き続き当社で活躍いただけるよう、別な時間帯への出勤交渉を行っております。当社は、全都道府県に店舗を展開しており、各地域において宅配やテイクアウトの需要に最大限お応えしていくことで、雇用の創出も図っていきます」。

なお、新型コロナウイルス影響前の閉店時間が23時30分より早い店舗は、その閉店時間となる。