冷凍食品市場は昨年、フランスの冷食専門店の日本初出店が世間の注目を集めるなど追い風の中、拡大を見せた。2017年度もその好調さが続いている。国内冷食最大手のニチレイフーズは今期4~6月、冷凍食品を中心とした加工食品事業の売上高を前期比12%増とした。春の新商品で冷凍から揚げ市場を活性化させた効果が大きい。味の素冷凍食品もギョーザ、チャーハンなど市販用の主力商品が好調に売上げを伸ばした。一時伸び悩みが見られた麺類もカテゴリートップメーカーのテコ入れ策が奏功し、麺市場は再び上向いている。

日本冷凍食品協会がこのほど発表した、今年1~6月の冷凍食品認定数量(重量ベース)は、市販用が前年同期比5.8%増、業務用が1.2%減の合計3.4%増となった。同協会の認定マークを付与するための国内製品の検査であるため、特に業務用は実際の市場動向を反映していない面がある。

市販用の月別推移を見ると、1月と6月に2桁増と大幅に伸長している。ただし4月、5月も前年に1割前後伸びた反動が表れているに過ぎず、4~6月期の市販用冷食市場は順調に推移したといえる。

最大品目の米飯類は1~6月で前年比8.9%増と3年連続で伸長した。市販用がけん引役だ。

15年春にニチレイフーズがカテゴリートップの「本格炒め炒飯」を製法から抜本的に改良し、続く秋に味の素冷凍食品が発売した「ザ★チャーハン」が起爆剤となり、一気に炒飯市場が拡大した。味の素の「ザ★チャーハン」は今期4~6月も2桁成長している。1~6月の国内生産品の中で、最も伸び率が高いのが餃子。

27・5%増となった。味の素冷凍食品や「大阪王将」のイートアンドの看板商品があり、炒飯同様に品質に定評のある分野だ。

麺類も6・5%増と3年ぶりのプラスとなった。冷凍うどんのテーブルマークは基幹商品である素材麺の品質向上に取り組みラインアップが整った。今期は配荷拡大に本腰を入れている。パスタの日清フーズは今春、新ブランド「THEPASTA」を発売し、ボリュームゾーンをテコ入れした。

ただし、気になるデータもある。1~6月のPOSデータの継続店調査結果(調査対=全国のスーパー・生協約150チェーン833店舗、KSP‐SP調べ)を見ると、冷食全体の販売金額は前年比0・9%減とマイナスになった。販売個数ベースでも全体で2.5%減となっている。

カテゴリー別に見ると、冷凍米飯が5・3%増と引き続きプラスとなったものの、他の調理冷食、ピザ・グラタン、麺、農産の4分野はマイナスとなった。

調理冷食では、ニチレイフーズが今春発売したから揚げの新商品「特から」はプロモーション効果もあり爆発的に売れた。生産がタイのため、認定数量には反映していないが、から揚げ市場を活性化させたことは間違いない。

それでも、既存店ベースで調理冷食は微減となった。ピザ・グラタンが6%減、麺は5%減と落ち込んでいる。

今秋に向けて〝次の一手〟の重要性が高まっている。